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“せいろぅいちまいぃぃぃぃぃぃぃぃ・・・”

投稿日時:2011/02/02(水) 10:33rss

「人々が幸せになるブランド」をプロデュースしているクエストリーの櫻田です。

昨日はお昼に東京都神田にある明治13年(1880年)創業の老舗蕎麦屋
「かんだ やぶそば」に行ってきました。

やぶそば2
1923年(大正12年)に建築された数寄屋造りの2階建の建物

「かんだ やぶそば」の界隈は、古い名前を連雀町といい、
あんこう、うなぎ、鳥鍋、あんみつといった趣のある店が多いところです。
周囲はビルが立ち並んでいるのですが、
この一角だけは昭和情緒が残っており、独特の雰囲気を醸し出していました。

「かんだ やぶそば」⇒http://www.yabusoba.net/

冷え込む個人消費の影響(実はそれだけではないのですが………)から、
多くの企業や小売店が業績を落としています。
そして、何とか業績を立て直そうとして取り組むのが“値引き販売”です。
と言うか手っ取り早い方法がこれなのです。

安売りだけではお客様の気持ちは動かないとわかっていても、
他の手が見つからず“とりあえず、割引でもしよう”と言うことです。
あるいは他の手が見つかっても、すぐに効果が出ないことが多いので、
やはり“とりあえず………”と言うことになります。

手っ取り早い方法は誰でもすぐに真似しますよね。
みんながやりだすと、お客様は、“どこへ行っても同じね”と言う気持ちになります。
つまりこれが同質化競争です。
価格を中心とした同質化競争はやがて収益を悪化させ、最終的には体力勝負の消耗戦になります。

競争を回避するために大事なのは、他との“違い”を創り出すことです。
“違い”と言うと、すぐに商品の対策を考える人がいます。
広告や販促で差別化しようとする人もいます。
やっぱり店舗を改装しなきゃあ駄目かと思う人もいます。

でも、それって簡単ではありませんよね。費用もかかります。
簡単じゃあないから、すぐに出来る値引き販売に走るわけです。
“違い”を作ると言うことは、自社のコンセプトに基づいて
小さなことを積み重ねた結果生まれるものです。

やぶそば1
「せいろうそば」700円、一枚では足らず、「天ぷらそば」1,800円も追加

「かんだ やぶそば」で「せいろうそば」を注文した時のことです。
年配の仲居さんが、お帳場に“せいろぅいちまいぃぃぃぃぃぃぃぃ・・・”と伝えたのです。
すると、今度はお帳場にいる女将が厨房に向かって同じように、
“せいろぅいちまいぃぃぃぃぃぃぃぃ・・・” まるで詩吟のようです。

ちなみにおかわりは“せいろぅいちまいおかわりぃぃぃぃぃぃぃ・・・”、
お客様を迎える声は、“いらっしぃぃぃぃぃい”、すると他の人も「しゃぃぃぃぃぃい」と続きます。
どうやらこれは「かんだ やぶそば」の伝統のようです。

いろいろな蕎麦屋さんに入りますが、こう言う唄いは初めて。
どういうことで始まったのかはわかりませんが、これもひとつの“違い”です。
“違い”を作ることって、大層なことだけではありません。
日常の業務に自社らしさを組み込むことによって生まれるのです。

正直言って、「かんだ やぶそば」の値段は蕎麦にしては高い………。
でも、店内は満席でした。蕎麦の味や店舗の雰囲気もさることながら、
そこには店の文化とも言える“違い”がしっかりとあるのを感じました。


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1955年生まれ、自然豊かな山梨県南アルプス市で育つ。高校卒業後、大学に進むが、学業には目を向けず、芝居に夢中になる日々を過ごす。大学卒業後、広告・マーケティング会社に入社。5年区切りで、コピーライティング、広告プランニング、マーケティング、店舗開発、マネージメント指導などの業務を経験する。2...

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