㈱クエストリー 社長 櫻田弘文「ブランディング」通信 | 経営者会報 (社長ブログ)
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おすすめの映画「瞳の奥の秘密」
「人々が幸せになるブランド」をプロデュースしているクエストリーの櫻田です。
久しぶりに映画ネタです。先週の土曜日に、映画「瞳の奥の秘密」を観ました。
アルゼンチンとスペインの合作で、昨年度の第82回アカデミー外国語映画賞を受賞したサスペンスです。
ちなみにその前の81回の受賞作品は「おくりびと」でした。
画像は「シネマトゥデイ」より
http://www.cinematoday.jp/movie/T0008892
舞台はブエノスアイレス、刑事裁判所を定年退職したベンハミンは、
25年前に担当した未解決の殺人事件についての小説を書くことを決意します。
事件当時の職場を訪れ、元上司の検事補イレーネと再会したベンハミンは、
イレーネとともに当時の捜査を振り返りながら、殺人事件の裏側に潜む謎に迫っていきます。
主人公ベンハミンを演じているのは、アルゼンチンの国民的俳優リカルド・ダリン。
監督はブエノスアイレス出身のファン・ホゼ・カンパネッラです。
映画は、現代と過去が交互に登場し、忌まわしい事件の謎が次第に明らかになっていきます。
25年前の回想シーンは1974年のこと。映画では、この時代の腐敗した政治がキーワードになります。
難しい解釈が必要な映画ではないのですが、ちょっと気になり、ウィキペディアで調べてみました。
世界第5位の富裕国であったアルゼンチンは、1929年の世界恐慌で大打撃を受けます。
経済、政治は不安定化し、政権が次々と変わり、1930年代は“忌まわしき10年”と呼ばれていました。
この時期に登場したのが、ファン・ペロンです。
1946年の選挙で大統領に就任した大統領に就任したフアン・ペロンは、第二次世界大戦で得た
莫大な外貨を梃子として、経済的積極国家政策を推し進めました。
ファン・ペロンの愛人で後に、ファーストレディになったが、エバ・ペロン、通称エビータです。
田舎の貧しい家庭に生まれた彼女は、15歳で家出をしてブエノスアイレスに行き、
映画や声優として活躍し始めた頃にファン・ペロンと出会います。
その波乱に満ちた生涯はミュージカルや映画にもなっています。
ファン・ペロンの経済的な積極策は当初は成功したのですが、すぐに外資を使い果たしてしまいました。
さらに聖母のように崇められていた妻エバ・ペロンが33歳の若さで亡くなると、
ファン・ペロンの政策はさらに傾き出していったのです。
1955年の軍部保守派によるクーデターでペロンはスペインに亡命します。
フアン・ペロンの失脚後、アルゼンチンの経済は下降期に入り、
政治的にもペロン主義者と軍部の対立が国家の混乱に拍車をかけたのです。
1962年には、軍部が実権を握りましたが、この時の軍事政権は長続きしませんでした。
1966年のクーデター後は、都市ゲリラと軍部との抗争で多くの犠牲者が出るなど、
さながら内戦の様相を呈していったのです。
1969年にコルドバで起きたコルドバ暴動後は、軍事政権はテロを収拾するために、
穏健政策に転じ、自由選挙を行うこととなり、1973年のこの選挙ではペロン党が勝利したのです。
そして、亡命先のスペインからフアン・ペロンが帰国して三度大統領に就任しました。
しかし、ペロンは翌1974年に病死し、1974年に副大統領から世界初の女性大統領に昇格したのは
妻のイサベル・ペロンでした。ちなみに、イサベル・ペロンはスペインのナイトクラブの歌手だった時に、
亡命中のファン・ペロンと出会い、結婚した女性です。
大統領に就任したイサベル・ペロンは、拙劣な政策を積み重ね、
アルゼンチンの治安、経済共に悪化の一途を辿っていきます。
1976年には、軍事クーデターを起こり、再び官僚主義的権威主義体制がアルゼンチンに生まれました。
このクーデターに端を発する超極右的軍事政権のもとでは、極端な左翼狩りが行われていました。
この弾圧で3万人が犠牲になったと言われています。
本作で登場する重要人物は、この左翼狩り要員として雇われることによって殺人事件の特赦を受けます。
ここがこの映画のポイントなのですが、これ以上はこれからご覧になられる方に、
ネタばれになってはいけないので、詳細は書きませんいずれにしろ、
過去と現代が巧みに織り込んだ脚本がすごく良く出来ています。
心理的な場面もわかりやすく表現されていました。
冒頭、サスペンスと書きましたが、実はこの映画はラブストーリー。
衝撃的なラストシーンも、ベンハミンとイレーネの愛の行方で
ほっとした気持ちで観終わることが出来ました。
この夏一番の見ごたえのある作品でした。
「瞳の奥の秘密」公式サイト http://www.hitomi-himitsu.jp/
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クエストリーのメンバーのブログです
久しぶりに映画ネタです。先週の土曜日に、映画「瞳の奥の秘密」を観ました。
アルゼンチンとスペインの合作で、昨年度の第82回アカデミー外国語映画賞を受賞したサスペンスです。
ちなみにその前の81回の受賞作品は「おくりびと」でした。
画像は「シネマトゥデイ」より
http://www.cinematoday.jp/movie/T0008892
舞台はブエノスアイレス、刑事裁判所を定年退職したベンハミンは、
25年前に担当した未解決の殺人事件についての小説を書くことを決意します。
事件当時の職場を訪れ、元上司の検事補イレーネと再会したベンハミンは、
イレーネとともに当時の捜査を振り返りながら、殺人事件の裏側に潜む謎に迫っていきます。
主人公ベンハミンを演じているのは、アルゼンチンの国民的俳優リカルド・ダリン。
監督はブエノスアイレス出身のファン・ホゼ・カンパネッラです。
映画は、現代と過去が交互に登場し、忌まわしい事件の謎が次第に明らかになっていきます。
25年前の回想シーンは1974年のこと。映画では、この時代の腐敗した政治がキーワードになります。
難しい解釈が必要な映画ではないのですが、ちょっと気になり、ウィキペディアで調べてみました。
世界第5位の富裕国であったアルゼンチンは、1929年の世界恐慌で大打撃を受けます。
経済、政治は不安定化し、政権が次々と変わり、1930年代は“忌まわしき10年”と呼ばれていました。
この時期に登場したのが、ファン・ペロンです。
1946年の選挙で大統領に就任した大統領に就任したフアン・ペロンは、第二次世界大戦で得た
莫大な外貨を梃子として、経済的積極国家政策を推し進めました。
ファン・ペロンの愛人で後に、ファーストレディになったが、エバ・ペロン、通称エビータです。
田舎の貧しい家庭に生まれた彼女は、15歳で家出をしてブエノスアイレスに行き、
映画や声優として活躍し始めた頃にファン・ペロンと出会います。
その波乱に満ちた生涯はミュージカルや映画にもなっています。
ファン・ペロンの経済的な積極策は当初は成功したのですが、すぐに外資を使い果たしてしまいました。
さらに聖母のように崇められていた妻エバ・ペロンが33歳の若さで亡くなると、
ファン・ペロンの政策はさらに傾き出していったのです。
1955年の軍部保守派によるクーデターでペロンはスペインに亡命します。
フアン・ペロンの失脚後、アルゼンチンの経済は下降期に入り、
政治的にもペロン主義者と軍部の対立が国家の混乱に拍車をかけたのです。
1962年には、軍部が実権を握りましたが、この時の軍事政権は長続きしませんでした。
1966年のクーデター後は、都市ゲリラと軍部との抗争で多くの犠牲者が出るなど、
さながら内戦の様相を呈していったのです。
1969年にコルドバで起きたコルドバ暴動後は、軍事政権はテロを収拾するために、
穏健政策に転じ、自由選挙を行うこととなり、1973年のこの選挙ではペロン党が勝利したのです。
そして、亡命先のスペインからフアン・ペロンが帰国して三度大統領に就任しました。
しかし、ペロンは翌1974年に病死し、1974年に副大統領から世界初の女性大統領に昇格したのは
妻のイサベル・ペロンでした。ちなみに、イサベル・ペロンはスペインのナイトクラブの歌手だった時に、
亡命中のファン・ペロンと出会い、結婚した女性です。
大統領に就任したイサベル・ペロンは、拙劣な政策を積み重ね、
アルゼンチンの治安、経済共に悪化の一途を辿っていきます。
1976年には、軍事クーデターを起こり、再び官僚主義的権威主義体制がアルゼンチンに生まれました。
このクーデターに端を発する超極右的軍事政権のもとでは、極端な左翼狩りが行われていました。
この弾圧で3万人が犠牲になったと言われています。
本作で登場する重要人物は、この左翼狩り要員として雇われることによって殺人事件の特赦を受けます。
ここがこの映画のポイントなのですが、これ以上はこれからご覧になられる方に、
ネタばれになってはいけないので、詳細は書きませんいずれにしろ、
過去と現代が巧みに織り込んだ脚本がすごく良く出来ています。
心理的な場面もわかりやすく表現されていました。
冒頭、サスペンスと書きましたが、実はこの映画はラブストーリー。
衝撃的なラストシーンも、ベンハミンとイレーネの愛の行方で
ほっとした気持ちで観終わることが出来ました。
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