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2012年02月22日(水)更新

「無敵」って何だろう?

「人々が幸せになるブランド」をプロデュースしているクエストリーの櫻田です。

先日、ジャック・ヒギンズの“双生の荒鷲”と言う
第2次世界大戦時の飛行機乗りの冒険小説を読んだのですが、「無敵」と言う言葉がよく出てきました。
「無敵」って結構使いますよね。最近ではゲームにもよく出てくるしね。

3月7日(水)の「第25回ブランディングセミナー」のことを考えていたら、この「無敵」が気になり出しました。

「無敵」を辞書で引きますと
“非常に強くて敵対するものがないこと。対抗できるものがないこと。また、そのさま。”と書いてあります。

まあ、簡単に言うと“向かうところ敵なし”と言うのが「無敵」ですね。

でもこれって、常に勝ち続けなければならないのだから、かなり辛い。
向かってくる敵は弱点を研究してくるだろうし、作戦も練ってるはず。
「無敵」を倒せば一躍名を挙げられますからね。

そう言えば、誰か(何かのセミナーだったのかもしれません)から聞いた話ですが、
ある和菓子屋さんが新しく店を出すことになったのだそうです。

その和菓子屋さんは、出店する地域をリサーチして、同業者が何を主力商品にしているかを調べました。

商売は競争ですから、同じものを販売しても誰にも文句を言われる筋合いはありません。
しかし、その和菓子屋さんは同業者を訪問し、
主力商品と同じものはすべて引っ込めて店を出しますと言ったのだそうです。

競争をしませんと宣言したわけですね。

これに対して、同業者の多くは“みんなでがんばって和菓子の人気を高めましょう”と答えたそうです。

つまり、敵になる同業者が味方になったのです。

この話を思い出すたびに「無敵」って、“敵を作らずに、見方を増やすことじゃあないかなあ”と思えてきます。

“商売はそんなに甘いもんじゃあないよ”と言うのも当然の意見だと思います。
でも、不毛な同質化競争でお互いが疲弊していくよりも、
みんなで力を合わせて、先ほどの店の様に和菓子の人気を高めるようにした方がずっと楽しいと思いませんか。

3月7日(水)のセミナーでは、こう言ったことも盛り込んで、
これからの商売やビジネスの在り方
(弊社はこれをブランドと読んでいるわけですが)をいっしょに考えたいと思います。

ご都合がよければ、ぜひご参加してみてくださいね。よろしくお願いします。

2012年02月14日(火)更新

活気を生み出すつもりが、逆に騒音に。

「人々が幸せになるブランド」をプロデュースするクエストリーの櫻田です。

昨日の昼食は外出先から会社に戻る途中の銀座で食べることにしました。
どこにしようかなと思いながら、歩いているとオープンの花輪が見えます。
近づいてみると中華料理の店です。

店頭のメニューを見ると、おおっ安い!迷うことなく入ることにしました。

店内は大勢のお客様で混んでいます。男性が7割ぐらいかな。
厨房に近いところのカウンターの席に案内されて、メニューを見ると、
湯麺があたたかくておいしそうなので、これに決定。
価格も500円でお釣りがきます。銀座でこの価格はやっぱり安いなあ。

運ばれてきた湯麺は値段の割にはおいしい。この値段でこの味ならば十分いけます。
そう思ったのですが、気になることがひとつ。

店に入った時から感じたのですが、スタッフの声がとにかく大きいのです。
厨房へオーダーを通す声もどなっているような感じ。
それに応える厨房のスタッフも負けずと大声です。

スタッフ同士のやり取りも大声の応酬。
食べている横で大声出さないでよ、何か叱られているような感じ。
せっかく安くておいしいのに、これってなんだかなあ。そう思ってしまいました。

そのうち聞こえてきたのは、
“もっと素早く”とか“すぐにオーダーを取りに行って”とか言う指示する声。

大声なので嫌でも聞こえるんです。僕は店の社員教育を知りたいわけじゃあないしね。
弱ったねと思ったら、急に湯麺がおいしくなくなってきました。

店内ににぎわいと活気を作り出すため、
大勢のお客様の中でも注文などがきちんと伝わるため、
お店側にもいろいろな理由があると思います。

でも、きちんとした声掛けと大声を出すのはちょっと違うような気がします。
残りの湯麺食べながらそう思いました。

まあ、これがこの店のスタイルの様なので、
また入るかどうかはこちらが決めればいいので、そう悩むことはないのですが………。
それに、この店は元気がいい!と好感を抱く人もいると思うしね。
そんな昨日のランチでした。

2012年02月11日(土)更新

今週のブランディング会社の社長のつぶやき

「人々が幸せになるブランド」をプロデュースしているクエストリーの櫻田です。
  
 Facebookに毎日投稿している
 【ブランディング会社の社長のつぶやき】の
 今週分(2月7日~2月11日) をまとめてみました。
 今週は原稿に追われた1週間でした。
 ギフトショーでは新しい出会いがありました。
 少しでもブランディングのヒントになればと思います。 
 

【2月6日:ブランディング会社の社長のつぶやき】
目指すべき顧客が明確に定まっている会社は強い。レンズで太陽の光を1点に絞ると熱を帯びて火がつくのと原理はいっしょ。あれもこれもでは気持ちに火はつかない、心も燃え上がらない。誤解を恐れずに言うと、目指すべき顧客とは努力に値するお客様のこと。絞れば、深まる、深まれば、やがて広がる。
 
【2月7日:ブランディング会社の社長のつぶやき】
目指すべき顧客が明確に定まっている会社は強い。レンズで太陽の光を1点に絞ると熱を帯びて火がつくのと原理はいっしょ。あれもこれもでは気持ちに火はつかない、心も燃え上がらない。誤解を恐れずに言うと、目指すべき顧客とは努力に値するお客様のこと。絞れば、深まる、深まれば、やがて広がる。
 
【2月8日:ブランディング会社の社長のつぶやき】
ブランドは「幸せの記憶のスタンプ」。記憶のスタンプは様々な接点における体験を通じて押されます。様々な体験とは何か?多くの会社は、「購入前、購入時、購入後」の3つの体験で「幸せな記憶のスタンプ」を押してもらおうとしますが、実はそれ以上に大事な3つの体験があります。それは「使用前、使用時、使用後」の体験です。この3つの体験も取り組み分野と考えなければ、支持を得られない時代です。
 
【2月9日:ブランディング会社の社長のつぶやき】
ブランディングは大変な道だと思いますか?でも考えてみてください。ブランディングは会社に眠っている「価値のタネ」の発見から始まります。中小企業の場合は経営者の独自性が源になることが普通です。それを価値に変える作業がブランディングです。ワオ~!とてつもなく魅力的なことじゃないですか。
 
【2月10日:ブランディグ会社の社長のつぶやき】
今日のギフトショーで感じたこと。世の中にない画期的な商品を作りだすのは難しい。でも既存商品をローリングさせて「消費のカテゴリー」を換える、リフトアップさせて「体験価値」に変える、そうすると商品の価値がまったく違ってきます。ギフトショーはローリングとリフトアップの見本市でした。
 
【2月11日:ブランディグ会社の社長のつぶやき
映画「ゴッドファーザー」は名セリフの宝庫。「PartⅢ」でマイケルが甥のヴィンセントに教訓として語るのが「目を開け、口を開くな」。しびれますね。これってブランディングにも通じます。あれこれと語る前にやるべきことは、現状を見つめ、自分の中にある「価値のタネ」を探すこと。“やりたいこと”“出来ること”“求められていること”、この自問自答から向かうべき方向が見えてきます。

2012年02月06日(月)更新

「鍵盤ジャグリング」のCMで感じること

「人々が幸せになるブランド」をプロデューしているクエストリーの櫻田です。

気になっているテレビCMがあります。
それは富士ゼロックスの「知的フィールド」というシリーズCMです。

シリーズCMは、次の4本。
「二人シーソーで女の子の飛ばしてしまった赤い風船をキャッチするCM」、
「ジャグリングで鍵盤を鳴らして音楽を奏でるCM」、
「1人がひとつの音をピアノで奏でるCM」、
「ロナウドが闘牛でサッカーの練習をするCM」

多分どれかひとつはご覧になったことがあると思います。

どれもユニークな内容ですが、個人的に好きなのは2番目の
「ジャグリングで鍵盤を鳴らして音楽を奏でるCM」です。
http://www.youtube.com/watch?v=SYKiVtEbXXs&NR=1

路上で一人の男性がジャグリングをしていますが、誰も足をとめません。
どんなにジャグリングがうまくても、ジャグリングはジャグリング。

道行く人は自分が知っているジャグリングと違いがないものには無関心。
要は自分には関係ないと思っているのです。

確かな技術を持っていながら、自分の価値を見出せずに落ち込む男性。

これって会社や店にもよくあることです。
例えば、いい商品を作っているのに世の中に受け入れられない会社とちょっと似ています。

そんなある日、一人の子供がジャグリングで鍵盤を鳴らし音楽を奏でることを彼に教えます。

そしてこの鍵盤ジャグリングで“ハンガリアンラプソディ1番”を演奏すると
たちまち人だかりが出来ます。建物の窓から身を乗り出して見る人もいます。

そして、演奏が終わると全員が拍手喝さいです。

このCMで感じるのは「違い」がないと受け入れられないこと、

その「違い」は強い共感を生み出し、人々を楽しく幸せにするものでなければやはり受け入れられません。

こう考えると店も会社も同じですね。
“誰を、どのように幸せにするのか”を明確に軸として打ち立てなければ、
同質化競争から抜け出すことは出来ません。

2012年01月24日(火)更新

「あるもの探し」で「価値のタネ」を見つける

「人々が幸せになるブランド」をプロデュースしているクエストリーの櫻田です。

3月7日(水)に開催する「第25回ブランディングセミナー」のテーマは「眠っている価値を掘り起こせ!」。

1月18日(水)のブログで「当たり前の中に価値が眠っている」を書きました。
http://questory.keikai.topblog.jp/blog_detail/&blog_id=7&id=38

素晴らしい「価値のタネ」があるのに、身近だと意外と気が付かないんですよね。
“灯台もと暗し”ということですね。

「価値のタネ」探しをすると、不思議なことに自店にかけていること、
不足していることばかりに目がいくことが少なくありません。

「価値」と言う言葉を難しく考えて、何かと特別なもの、優れたものでなければと思いこんでしまうのです。

その行きつく先は、他店や成功事例との比較です。
“ウチにも○○○の様なものがないかな”、“○○○があればいいのに”………。こんな感じですね。

でも、これは「ないもの探し」です。

人には自分になくて他人にあるものを求める傾向があります。
その挙句、“やっぱりウチには価値のタネなんかないぞ”と言って、
「価値のタネ」を探すことをあきらめてしまいます。

すべての悩みは比較から始まると言います。

「価値のタネ探し」に比較は必要ありませんよ。ないもの”をいくら探しても見えてきません。

見つめなければならないのは、他ではなく自分のなかの、“あるもの”の事実です。

3月7日(水) の「第25回ブランディングセミナー」では、
“価値のタネ”を「見つける、育てる、カタチにする、伝える」の4つのステップを、
事例を交えてその具体的にご説明します。

3月7日(水)、ぜひご予定くださいね。


第25回ブランディングセミナーのご案内

■日 時:3月7日(水)13:30~18:00
■会 場:東京国際フォーラム(G-408)
■テーマ:眠っている価値を掘り起こせ!


★特別ゲスト講演:
朝霧重治氏 ?協同商事 コエドブルワリー 代表取締役社長 兼 CEO

新たなポジショニングで、新しい市場を切り開いたCOEDOビールのブランディングに迫る!


詳細とお申し込みはこちらから→http://www.questory.co.jp/


2012年01月21日(土)更新

今週の【ブランディング会社の社長のつぶやき】

「人々が幸せになるブランド」をプロデュースしているクエストリーの櫻田です。
  
 Facebookに毎日投稿している
 【ブランディング会社の社長のつぶやき】の
 今週分をまとめてみました。
 感じたことを気ままに書いているので、
 ちょっと脈絡がありませんが、
 一応ブランディングに関することです。

 


【1月16日(月):ブランディング会社の社長のつぶやき】
ブランディングって楽しいのにどうしてみんな取り組まないのだろう。同質化競争がそんなにいいのかなあ。一度きりの人生なんだから、人と同じじゃつまらなくないかな。自分がやりたくて、しかも人の役に立つ仕事が必ずあるよ。大事なのは本気でそう思うかどうか。
 

【1月17日(火):ブランディング会社の社長のつぶやき】
「ブランド」の原点は家畜に押していた“焼印”のことだとよく言われますが、ちょっと首をかしげます。焼印は生産者側だけの区別だけでしかありません。商業が発達し、消費社会が出来上がると「ブランド」は生産者とお客様の関係へと変化していきます。生産者側の区別だったものが、お客様側からの区別の基準にもなってきました。
それを後押したのが18世紀の大量輸送手段の発達。これにより見たことのない品物が生活の身近に押し寄せました。同時に選択の基準が難しくなり、偽物も登場し、商標の考えが生まれました。このあたりが原点だと思うですが………。しかし、現在の「ブランド」の概念では商標だけではなく、商品、サービス、店、企業へと広がり、「価値の在り方」そのものに焦点が当たっています。
 

【1月18日(水):ブランディング会社の社長のつぶやき】
ブランディングプロジェクトには複数の人が関わる。だからおもしろいし、またその反対に難しい。大事なのは能力や経験ではなく、物事の判断基準が同じ方向を向いているかどうか?違いの許容範囲を相等絞らないとうまくいかない。ちょっとした甘さが裏目に出ることを痛感。
 

【1月19日(木):ブランディング会社の社長のつぶやき】
同質化競争で戦っている人は「トレンド」が気になって仕方がない。しかも「トレンド」の表面をなぞっただけのパッチワークに一生懸命。ブランディングに取り組んでいる人は「トレンド」は研究するが、基本的には無視をする。人は「トレンド」になろうとして商売や経営をしているのではなく、周りがそれを「トレンド」として評価していることを知っているからです。「トレンド」の後追いはブランディングには合いません。
 

【1月20日(金):ブランディング会社の社長のつぶやき】
ブランドの「ミッション」は精神論ではありません。「ミッション」と「行動」はセットです。横断歩道をお年寄りが大きな荷物を持って渡ろうとしています。親切心がいくらあっても、走って行って“荷物を持ちます”と言わないと親切な行動にはつながりません。「ミッション」は親切心だけではなく、荷物を持つと言う「行動」が伴って意味をなします。
 

【1月21日(土):ブランディング会社の社長のつぶやき】
「ウチの会社にブランドにつながる価値なんてものがあるのかねえ」と言う声に対して、いつも答えるのは「価値がないところはありません。気が付いていないだけのこと。価値はじっと眠ったままですよ。そろそろ起こしましょう」。本当にそう思います。世の中を幸せにする価値を経営の軸に据えましょう。

2012年01月10日(火)更新

橋本佐内が15歳の元服の時に綴った「啓発録」

昨日は成人の日、各地で成人式が開かれました。
今年成人になった若者は、1991年生まれ。

この年の1月に湾岸戦争が勃発しました。米軍の空爆をテレビを見たのを覚えています。
6月には長崎県の雲仙普賢岳で大火砕流が発生し、多くの方が亡くなりました。

「宮沢りえ」のヘアヌード写真集「Santa Fe」が発売されたのもこの年でした。
ロックバンド「クイーン」のフレディ・マーキュリーはエイズのため11月に死去。
そして12月にはソビエト連邦が消滅し、11の共和国から成る独立国家共同体が設立されました。

ところで、成人と言うと幕末期の越前国福井藩士の「橋本佐内」を思い出します。

西郷隆盛をして尊敬すると言わしめた橋本佐内は、
安政の大獄で吉田松陰らとともに、26歳の短い生涯を終えます。

その橋本佐内が昔の成人式に当たる元服の15歳の折に綴った「啓発録」と言う書物があります。

この「啓発録」に書かれているは、橋本佐内が自己の行動規範を五項目に渡って記したもの。
橋本佐内の思想や行動の根幹を成す書物と言われています。

15歳と言えばいまの中学生ですよ。
自分が何をしていたかはよく覚えていませんが、遊びまわっていたことは確かです。
幕末の志士たちは本当にすごいですね。

橋本佐内が「啓発録」に綴った五項目とは次の通りです。

「稚心を去る」(子どもじみた甘えを脱却せよ)、
「気を振う」(悔しさをを知って、人に負けまいと強く決意せよ)、
「志を立つ」(自分の目標を揺ぎなく定め、ひたすら精進せよ)、
「学に勉む」(優れた人物の立派な行いを見習い、実行せよ)、
「交友を択ぶ」(自分の向上につながる友を択(えら)べ)
※松下政経塾HP参照

3.11の東日本大震災以降、とくに日本のあるべき姿が問われていますが、
橋本佐内の「啓発録」に書かれていることは、
現代の日本人が失いかけ、忘れかけていることのように思います。

原本は漢詩ですが、講談社学術文庫からわかりやすい現代語訳が出ていますよ。
http://www.amazon.co.jp/%E5%95%93%E7%99%BA%E9%8C%B2-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E5%AD%A6%E8%A1%93%E6%96%87%E5%BA%AB-568-%E6%A9%8B%E6%9C%AC-%E5%B7%A6%E5%86%85/dp/4061585681

2011年12月31日(土)更新

2011年の最後に思うこと

一年を振り返った時に“今年は大変な年でした”と毎年書いているような気がしますが、
正直な気持ち、今年ほど大変な年はなかったと思います。

大変と感じる最大の理由は、やはり3月11日に起きた東日本大震災と大津波、
そして続いて発生した福島原発の事故です。

発表によりますと、12月15日時点で、地震・津波による死者は1万5842人で、
警察に届け出があった行方不明者はいまだ3481人です。

実際に被災したり、原発による直接的な被害を受けた方々にとっては、
“大変”と言う言葉では言い尽くせない出来事だったと思います。

とくに先行きが見えない原発事故の恐ろしさは、
日本人が初めて経験する出来事であり、放射能の実態が目に見えず、
しかも長い年月を経て影響が現れると言われるだけに、その恐ろしさがひしひしと感じられます。
事故のツケを未来まで背負わなくてはなりません。
 
3月11日以降、多くの方々が絶望の極に立たされ、強い喪失感を覚えたのではないでしょうか。
実際に僕自身も仕事を続けながら、こんなことをやっていていいのだろうか、
何か出来ることがあるのでは、と言う焦りにも似た気持ちに追い込まれたのも事実です。

しかし、その絶望感、喪失感、焦燥感の中で、
何か大きなものが変わる時期に来ていると感じるようになりました。

それは、恐れおののくものではなく、幸せな未来を作るための変化の様な気がします。
もちろん、被災した人たちがその礎と言うことではありません。

大きな変化とは何でしょうか。

それは、一人ひとり(会社も含めて)が自分の利益や得だけを目指して生きるのではなく、
誰かのために、世の中のために、何が出来るのかを考え、行動することへの変化です。

そう思わなければ多くの尊い命が失われた意味がありません。
 
ところで、思うところがあり、この夏頃から毎朝“Facebook”に季節の草花の写真をアップしています。
そのせいか自然と草花に目が行くようになりました。
普段何気なく見ている名前も知らない草花でもよく見ると、何とも言えない美しさを持っています。

人間の手によって丹念に育てられた花やフラワーショップで売っている花も美しいのですが、
路傍の草花にも何とも言えない気品があり、それぞれの役割があるように思えてきたのです。

名もない花の一輪一輪、私たち一人ひとり、1社1社、1店1店には
独自の価値と果たすべき役割があります。

それを自らの手で見つけて、果たすべき役割をいかんなく発揮することが、
いままで以上に強く求められる時代がやってきているように強く感じます。

売上・利益が大きい、店舗数が多い、社員がたくさんいると言ったことだけが、
価値の尺度ではなくなってきているのです。
 
クエストリーの経営理念は「QUEST×STORY」です。

「私は人生の主人公、私自身を探索し、私にしか出来ないシナリオを作り、
私ならではのブランドを築き上げる」と続きます。
クエストリーのメンバーは必ずそうで会って欲しいと言う思いで明文化したものです。

もちろん、一人ひとりが素晴らしい人生を歩んでいくための「QUEST×STORY」ですが、
そのためには、世の中のために「自分自身を探索し、
自分にしか出来ないシナリオを作る」ことだとあらためて思います。

自分だけの利益、幸せ、豊かさの追求はむなしいだけです。

来るべき2012年がどんな年になるのかは誰もわかりません。
まったく予想もしないことも起きるかもしれません。
しかし、どんな年にするのかは、一人ひとりの志しにかかっています。
2012年が皆様にとって光り輝く素晴らしい年になりますことを心から願っております。

※今回のブログは、滅多にないことですが、
 有料のメルマガ「ブランディングレポート」のメッセージをそのまま掲載いたしました。
 購読者の皆様、どうかご了承ください。

2011年12月27日(火)更新

置き換えることで、新しい価値が生まれる

年の瀬なので今年を振り返ってとも思いましたが、映画の話題です。

先日、ロボット同士がボクシングで戦う「リアル・スティール」を観ました。
お子様向けと感じるかもしれませんが、
ところがどっこい、めちゃくちゃおもしろくて最初から最後まで楽しめました。
http://disney-studio.jp/movies/realsteel/

ボクシングを題材にした映画は結構あります。
父と息子の代表格とも言える「チャンプ」、無名の新人がチャンピオンになる「ロッキー」、
実在のプロボクサーを描いた「レイジングブル」などが思い出されます。
「ミリオンダラー・ベイビー」と言う女性ボクサーの映画もありました。

共通しているのは、絶対的に不利と思える敵との闘い。どう見ても敵う訳がないのですが、
何かやってくれるのではと思わせるのがおもしろさの裏付けになっています。

弱小チームが相手を打ち負かすと言えば、
「がんばれベア―ズ」と言うベースボールの映画もありましたね。

ロポット同士の対決で思い出すのは、「トランスフォーマー」。
迫力ある映像は映画の常識を超えています。

そうそう「アイアンマン」と言う映画もありましたね。
大ヒットした「ターミネーター」もロボット映画と言えばそうかもしれません。

ところで、「リアル・スティール」は、
“父と息子”“ボクシング”“勝ち目のない強敵”といった
ヒットの要素を巧みに取り入れています。

もう王道といえば完璧に王道です。
型にはまった展開と言ってしまえばその通りなのですが、ヒットのセオリーは大事です。

しかも、それを「トランスフォーマー」や「アイアンマン」などの話題作に習い、
ロボットの世界に置き換えたところがこの映画の素晴らしいところ。
人間が主役でしたら、やはり二番煎じに終わってしまいがちです。

置き換えは新しい価値を作り出すポイントですね。

新しい価値を生み出すために、消費のジャンルを変える
「ローリング」と言うことを時々セミナーなどで話をします。

「リアル・スティール」もヒットのセオリーを踏まえて、
ジャンルを上手に「ローリング」させています。

と言うことで、こんなややこしい理屈は抜きで、
ぜひ「リアル・スティール」を楽しんでください。

2011年12月19日(月)更新

ブランディングの3点セットとは?

ある経営者の方と話をしていて「ミッションが大事なのはわかるけど、
それで業績が良くなるのか」という話になりました。

たたき上げの創業社長の言葉だけになかなか迫力があります。
どうも「ミッション」をふわふわした空理空論のように感じているようです。

「ミッション」は経営の軸をなすものであり、社会のなかで果たすべき役割の様なものです。
なぜ事業をするのか、何のために会社があるのかを整理し、明文化したものですね。
まあ、ざっくり言うと経営の方向性と言ってもいいかもしれません。

ところで、冒頭の経営の方への返答ですが、
「そりゃあミッションさえあれば業績バンバンと言うほど世の中は甘くはないですよ」。
するとその方はすごくうれしそうな顔をされ、
「そうだよなあ、でもミッションは大事だよ、問題はそれをどうするかだな」さすがです。

その後、語りあったのは、「ミッション(方向)」を具現化する
「仕組み」とそれを実行する「日々の努力」がなければ、
「ミッション」だけではお題目になってしまうと言うこと。
これで話が一致しました。よっしゃあ、といった感じでしたね。

「仕組み」とはミッションを実現するための“条件”です。
この条件づくりがうまくいかないと、「ミッション」は現場に伝わりません。
ブランディングプロジェクトでもこの条件づくりに相当の時間を掛けます。

言い換えれば、“条件”とはミッションを実現するための根拠。
どうやれば、どういう結果が出て、それがミッションの実現にどうつながるかと言うことです。

根拠のないものには人は動かされませんよね。
とくにいまの若者は、四の五の言わずに、とにかくやってみろでは力が入りません。

「仕組み」は現場で「日々の努力」として活かされて初めて機能します。
その「日々の努力」を成果につなげるには、“段取り”と実行が必要。
伸びている会社は基本業務の段取りと実行が実によく出来ています。
ある意味ではいい習慣が身についているんですね。

今日のまとめ。「ミッション」を掲げていても業績に跳ね返ってこない理由は、
「仕組み」「日々の努力」がセットになっていないからです。

まあ、その前に「ミッション」そのものに魂が込められていなければ、
どうやっても無理ですけどね。

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会社概要

(株)クエストリーは2003年に「店がブランドになる」ことを支援・プロデュースするために設立されました。「店がブランドになる」ためのプロセスをわかりやすく整理し、具体的な成果につながるコンサルティング、プロデュース、クリエイティブを展開しています。代表取締役の櫻田弘文は、これまでに300社以上...

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個人プロフィール

1955年生まれ、自然豊かな山梨県南アルプス市で育つ。高校卒業後、大学に進むが、学業には目を向けず、芝居に夢中になる日々を過ごす。大学卒業後、広告・マーケティング会社に入社。5年区切りで、コピーライティング、広告プランニング、マーケティング、店舗開発、マネージメント指導などの業務を経験する。2...

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