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2016年11月15日(火)更新

一途ということ

一途な人ってすごいと思う。僕のまわりにもそんな人がたくさんいます。

一途というと、クレージーなくらいのめり込んでいるイメージがあるけれども、
僕の周りの一途な人たちは、冷静に状況をみきわめている見極める眼を持っています。

クレージーであることも大事だけれども、
一途というのは瞬間的なことではなく継続性だと思う。

僕が思う一途な人とは、自分の関わることを天職だと考えて、やり続けているような人です。


思えば、建具の職人だった僕の父親がそうだった。

毎日同じ時間に仕事を始め、同じ時間にお茶を飲み、同じ時間に昼食を取り、
同じ時間に仕事を終えて、同じ時間に自分で熱燗をつけ・・・
もうきりがないからこのへんで止めるけれども、いつもそうだった。

子供心に感じたのは、仕事には厳しい人だった。
いつも突き詰めたような顔をして、一人で仕事と向かい合っていた。

一途な人は、いつも同じことをやっているように思うけれども、本当は飽きっぽい。

たぶん、継続していると、いろいろなことが見えてくる、
だからやり方を改善したくなるのだと思う。

誤解を承知で言うのだけれども、
もしかしたらお客様のためよりも自分のためなのかもしれない。


父親が亡くなった後に、父がずっと書いていた日記を読んだ。
その中に社会や政治に対する厳しい意見があった。

そんなことには無関心だと思っていたが、実はそうではなかったことに驚かされた。


いまは一途な人が少なくなっているように思う。
簡単に楽して儲けることが、時代的には賢いのかもしれない。

でも、一途の人がいなくなった世の中はかなり殺伐としているような気がする。

6年前に亡くなった父の写真を見ていると、愚直でも一途な人生がいいなあと思う。
「思うのならばとことんやれよ」、そんな声が聞こえたような気がしました。

2016年11月14日(月)更新

2017年1月度ブランディングセッションは「文具店に学ぶ」  

もう来年の話しなんですが、今日は1月18日(水)に開催する
2017 年最初の「ブランディングセッション」のご案内です。
 
■日時:1月18日(水)13時30分~17時(受付開始13時10分)
■会場:銀座ブロッサム(中央会館)7階 ミモザ

詳しくはこちらをご覧ください
http://www.questory.co.jp/tabid/217/Default.aspx 



先日開催した「11月度ブランディングセッション」は「書店に学ぶ」でしたが、
今回は「文房具店に学ぶ」です。
 
あなたは文房具をどこで買いますか?いや、その前にそもそも文房具を買いますか?

僕も、PCやスマホやタブレットで、メールや文章を書いているのが日常的です。
 クリップやホチキスは会社で購入したものがあるし、
自分の好みにこだわらなければ、文房具って何とかなります。

ということで、文房具を買わなくなった人が多いのではないでしょうか?
 


かつて文房具専門店が町中に何店もあり、そこで買い物をするのが一般的でした。
学校の校門の前には必ず文房具を売っている店がありました。
 
しかし、いまではコンビニエンスストアや大型書店、
雑貨店やホームセンターにも文房具売り場が設けられています。

さらには大手ネット通販のシェアが急速に拡大しています。
 
手軽に文房具が買えるようになったいま、地方の文房具の小売店にとっては厳しい状況が続いています。

その中で、多くのお客さまの支持を得ている文房具専門店が群馬県高崎市にあります。
 
「CHANGE STATIONARY CHANGE LIFE~文房具から人生をときめかせる」コンセプトに 、
2010年に群馬県高崎市にリニューアルオープンした「Hi-NOTE」さんです。


 


「ブランディグセッション」の第1部は、
同店を運営する株式会社アサヒ商会の代表取締役、広瀬一成氏をゲストとしてお迎えし
「人生とときめかせる文房具専門店 Hi-NOTEを作った理由」と題し、ご講演をしていただきます。


 
第2部では広瀬社長を囲んでディスカションを行います。会員同士の情報交換もお楽しみに。

もちろん、セッション終了後は恒例の交流会(17時30分~19時30分)を行います。
ここでの会話は実に濃厚、本音がバンバン出てきますよ。
 
ブランディングクラブ会員以外の方も大歓迎です。ぜひ、ご参加くださいね。


1月度ブランディングセッション

日 時:1月18日(水)13時30分~17時(受付開始13時10分)
会 場:銀座ブロッサム(中央会館)7階 ミモザ
テーマ:リアル店舗だからできる新しいニーズの作り方

申し込みは、
TEL.03-5148-2508 あるいは Mail:info@questory.co.jpまで!
 

2016年11月12日(土)更新

画家「クラーナハ」の企業家としての顔                   

7月に世界遺産に登録された東京・上野の「国立西洋美術館」。
その見学会がお手伝いをしているNPOの主催で開かれました。

西洋美術館のこともおもしろかったので、近々まとめてみたいと思いますが、
今回は同館で開催されていた「クラーナハ展」のことです。


 
特別に西洋美術館の説明を受けた後、
「クラーナハ展」を観たのですが、実はほとんど知識なしで会場に入りました。
  

ルカス・クラーナハ(1472~1553年)は、
16世紀にドイツのザクセン公国の都ヴィッテンベルクで宮廷画家として活躍した人です。
没後は同名の息子がその技を継ぎました。
 
王侯貴族のオーダーに基づき、肖像画やキリスト教のテーマに基づいた寓意画などを描き、
その名をとどろかせたクラーナハですが、実はもう一つの顔がありました。

それは大きな工房を持ち、絵画の大量生産を行っていたことです。
 いうなれば、クラーナハは画家であると同時に企業家でもあったのです。

制作した作品は息子や弟子たちまで含めると数千点にも及び、
宮廷などの特権階級だけではなく、裕福な市民にも行き渡っていたといわれています。
 

会場でも感じたことですが、クラーナハ工房の作品の特徴は体型やポーズがどれもよく似ています。
一種のテンプレートのようなものがあり、顔の表情や体型やポーズはパターン化され、
各パーツごとにその分野に得意な専門家が描いていたようです。
 

もう一つ、クラーナハが同時代の画家と比較して優れていたのは、
特定分野にこだわらず、斬新な絵画テーマを採用したことです。

今回の展示会の目玉でもあったのですが、クラーナハは宗教画の中から、
女性の裸体だけを抜き出して数多く描いています

まあ、いまも当時も裸体を喜ぶ人がたくさんいたのだと思います。

 
さらにクラーナハは、ザクセン選帝侯から授けられたサインを、ほぼ全作品に刻印しています。

いうなれば、このサインは工房の生産物を他と見分け、
その価値を高めるための商標としての役割を果たしていたのです。

これってまさにブランディングですね。
 

90点以上が集まった今回の回顧展ですが、一番惹きつけられたのは、
はじめて公開された「ホロフェルネスの首を持つユディト」でした。



美しい未亡人のユディトは、切断した敵将ホロフェルネスの生々しい頭を持ち、
おだやかで何ごともなかったように涼しい顔をしています。

怖い作品ですねえ。首の断面もすごい。

妖しい美しさを持った作品ですが、一面どこかコミックや劇画のようにも感じられます。
 

いずれにしろ、個人的にはそれほど好きにはなれない画家ですが、
独特の個性とそれを最大限に生かした企業家精神を持っていたことには興味を惹かれました。

画家としてのセンスにビジネスとブランディングのセンスも兼ね備えていたのがクラーナハです。 

2016年11月10日(木)更新

お客様が欲しいと思っていることを、想像しないかたちで提供する

ブランドとは幸せの記憶のスタンプです。
その名前を見聞きしたときに幸せな記憶がよみがえってくるのがブランドです。



幸せの記憶のスタンプはどうしたら増えるのでしょうか。
どんな事業もそうですが、お客さまは必ず要望・期待を持って接します。


その期待と要望にどのように応えるかによって
スタンプは増えもすれば、ときには消滅していきます。

下記の図はそれをまとめたものです。



「期待を無視」「期待以下」は論外です。

スタンプは捺されずに、かつて捺されていたものも消滅します。
これが繰り返されると、事業としての継続性は難しくなります。
お客さまは黙って去っていくか、不満をあちらこちらで言いふらします。


真ん中の「期待通り」はどうでしょうか?

一見すると、良さげに見えますが、これは可もなく不可もなくです。
当たり前のことですが、いまよりもいいところがあれば簡単に乗り換えます。


それでは「期待以上」はどうでしょうか!?

これってすごいじゃあないのかと思うかもしれませんが、
数多くの消費経験を繰り返してきた目の超えた顧客にとっては
ある程度予想できる範囲の満足です。


目指すべきは、一番右側の「期待をはるかに超えて」です。

お客さまにとっては思いがけない喜びや驚きです。いうなれば感動レベルです。
これが繰り返されると、記憶のスタンプはどんどん捺されていきます。

結果として、熱烈なファンになるのです。


それでも、提供側も完璧ではありません。ときにはミスやトラブルもおきます。
しかし、ファン心理はおもしろい。

ミスやトラブルを受け止め、支援と救済をしようとするのです。


「期待をはるかに超える」言葉でいうのは簡単ですが、実行となるとひと筋縄では行きません。
多様化するお客さまの期待と要望に応えるにはマニュアルでは到底不可能です。

そのためのキーワードが今回のタイトルの
「お客様が欲しいと思っていることを、想像しないかたちで提供する」ということです。

まずは、お客さまがほしいと思っていること探しです。

お客さまが無意識に発しているサインを見逃していませんか?
もっと、もっとお客様の声に耳を傾けましょう。
声なき仕草や態度に敏感になりましょう。

想像もしないかたちで提供するにはアイディアが決め手です。
同業者だけを見ていても新しいアイディアは生まれません。
偉業社から学ぶことをおすすめします。



2017年1月度ブランディングセッションのご案内 



◆テーマ
 文具店に学ぶ!リアル店舗だから出来る新しいニーズの作り方
>詳細はコチラ


◆特別ゲスト:広瀬一成氏(株式会社アサヒ商会 代表取締役 )
      
●日 時:2017年1月18日(水)13:30~17:00(受付開始13:10~)
●会 場:銀座ブロッサム(中央会館)7F ミモザ
 
▼お問合せ・お申込み
株式会社クエストリー TEL.03-5148-2508
http://www.questory.co.jp/tabid/94/Default.aspx 

2016年11月08日(火)更新

スカイマークの機内で、ウディ・アレンの映画を観たのですが・・・

どうでもいい個人的な話題です。

一昨日の出張先の北海道の新千歳空港から羽田に向かうスカイマークの機内でのこと。

ひと眠りした後、やることがないなあと思っていた時に、
Amazon VideoからiPadにダウンロードした映画を思い出しました。

ダウンロードしてあったのは3作品、その中から選んだのは
ウディアレンの「地球は女で回っている」でした。


「ウディ・アレン」が好きです。

時代が変わってもウディ・アレンのイメージって変わりません。
ある意味ではセルフブランディングがしっかりと出来ているのだと思います。

同じジャズ好きで、ご本人もクラリネットを演奏するというのも
好きな理由の一つかもしれないなあ。



最初にウディ・アレンを意識したのは映画「アニー・ホール」だと思います。
まあ、この時は主演女優のダイアン・キートンが好きだっただけですが・・・。

ウディ・アレンの監督や出演作品ってかなりの数があります。

相当数を観ていると思っていたのですが、
ウキペディアで確認すると、観てない作品の多いこと、多いこと。

これまでに観た作品を挙げると、「「ボギー、俺も男だ!」「カイロの紫のバラ」
「ハンナとその姉妹」「ラジオデイズ」「世界中がアイ・ラブ・ユー」「ギター弾きの恋」
「それでも恋するバルセロナ」「人生万歳!」「ミッドナイト・イン・パリ」「ブルージャスミン」・・・

好きなのは「ラジオデイズ」か「ギター弾きの恋」かな。

  

さて、機内で観はじめたのは「地球は女で回っている」という作品。

一人で観るにはいいのですが、最初から男女の少々過激なシーンがあり、
お隣のシートの女性が気になって途中で止めてしまいました。



どんなシーンかはご覧になっていただけるとおわかりになります。
ということで、どうでもいいブログでした。
 
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