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2017年01月30日(月)更新

掃除をするプロの姿の美しさ

会社への出勤時に、地下鉄銀座線の銀座駅から地上に上がり、
中央通りにある「松屋銀座」の正面を通ります。

その時に思わず探してしまうのが、
中央通り沿いの入り口のガラス面を清掃している方です。


 
数ヶ月前に気付いたのですが、その清掃が実に見事なのです。

ガラスワイパー持ち、身体全身を使ってガラス面をきれいにしていきます。 
上から下へ、横から横へと、踊るように身体を動かしてきれいにしていきます。

初めて見た時には、思わず足を止めてしまいました。

おそらく、外部の清掃会社が請け負った仕事だと思いますが、
額に流れる汗と真剣な表情にプロとしてのすごさを感じました。

 
これは会社のメンバーから聞いた話しをもうひとつ。

この方が清掃しているのは、中央通り沿いの入り口のガラスで、
もうひとつ奥に店内に入る扉があります。
 
ある時、お客さまが掃除をしているのを遠慮して外で待っている時に、
清掃を途中でやめて、笑顔で中へご案内していたそうです。
 

ここまで書いて思ったことは
「松屋銀座の方々はこの清掃をされている人のことを知っているのだろうか」。
 
ブランドは表舞台の人たちだけが支えているのではなく、
裏方や縁の下の力があってこそブランドは光り輝きます。

そんなことを感じさせてくれたプロの仕事でした。



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現在の厳しい経営環境を一時的な景気の問題としてとらえることは、
物事の一面からの判断でしかありません。
成熟した消費の価値観の変化、ITによる膨大な情報力、グローバルな市場経済等は、
経営のあり方を大きく変えてしまいました。

みんなと同じ方向に向かい、一生懸命に努力をすれば、結果がついてくる時代ではないのです。
これまでと同じやり方を踏襲するだけでは、中小企業は生き残れません。
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2017年01月23日(月)更新

これがミッションが風化する4つのパターンです

ブランディングのためにミッションの確立のお手伝いをすることがとても多いのです。

いつも語っていることですが、ミッションは確立することが目的ではなく、
浸透させて、会社をブランドにしていくことが本来の目的です。

もう、口が酸っぱくなるほど言っています。


でもね、感じるのは、ミッションの浸透はなかなか手ごわいということ。
かなりのエネルギーを傾けて作ったのにもかかわらず風化してしまうミッションもあるのです。

これは悲しいというよりも、経営的にやばいのです。



具体的に、どんな言葉が現場から出てくると危険信号なのでしょうか。

まずは「会社がやれっていっているから」。
つまり、やりたくはないけど、仕方なくやっているということです。

根本的に当事者意識が欠落し、何のためのミッションなのかが見えなくなっているのです。

これはほとんどの場合は上の責任です。
ただミッションを社員の頭の中に投げ入れているだけなんです。
朝礼でまったく気持ちが入っていない唱和を聞くと、やらなければいいのにと思ってしまいます。


2つ目は「ウチは特別だから」。
要はウチの会社は特別だからミッションは合わないということなのです。
これって製造業や職人的な会社に結構多いのです。

大人だから、面と向かっては言わないけれども、
これってかなりいやらしい見方ですよ(あっ、言っちゃった)。

単純なねじ曲がった既得権としか思えません。

そんなに特別な会社って世の中にはそうそうありません。
あったとしても、ミッションを拒絶する理由にはなりません。
単なる個人的なプライドを露呈しているだけですよ、ちょっと恥ずかしい。


3つ目は「もうできているよねえ」。
何ができているかと問いかけると、途端に声が小さくなります(別に脅しているわけではありません・・・)。

部分だけを見て、勝手に出来ていると納得してしまうパターンです。

おいおい、自分だけの小さな見方です勝手に判断するなよ、そう言いたくなります。
第一、出来ているかどうかを判断するのは、お客様や世間ですよ。

これって「ブランドにする」という言葉に反論したくなることと共通しています。
するのではなく、なるのがブランドですよ。


4つ目は「まあ、あれは建前だから」。
これが出始めると状況は相当によくない。突き詰めると、本音はやりたくないのです。

言い方を換えると、自分の都合で逃げているだけなのです。
トップや幹部がこの言葉を言い出す時があります。

この言葉を聞くと、本当に腰を抜かしそうになるなあ。

ミッションに建前も本音もありません。やるかやらないかです。
嫌ならば、そこいらの普通の会社でいけばいいのです。

あなたは「誰を、何を通じて、どのように幸せにする」ために仕事をしているのではないのか?
理屈でも、感情論でもなく、本当にそう言いたくなるのです。


さてさて、いかがでしょうか?
あなたの会社にはこの4つの言葉がはびこっていませんか?

ちょっと耳をすませて、チェックしてくださいね。

2017年01月23日(月)更新

苦戦が続く百貨店の今後をちょっと考えてみた

日本百貨店協会が20日発表した2016年の全国百貨店売上高は、
全店ベースで前年比3.2%減の5兆9780億円でした。

6兆円を割り込むのは1980年以来の36年ぶりだそうです。


商品別では衣料品が6.1%減、家具や家電などの家庭用品は5.4%の減少です。
ここ数年売り上げに貢献してきた訪日外国人の爆買いもすっかり影を潜め、
免税品の売上は5.3%減の1843 億円に留まりました。

ちなみに、2016年の年末商戦の12月の全国の売上高は、
既存店ベースで前年同月比1.7%減となり、10カ月連続のマイナスだそうです。


百貨店の年間売上高のピークは1991年の9兆7130億円で、
それ以降は右肩下がりに減少しています。

その背景には人口減や消費の低迷のほか、
ユニクロなどの専門店やインターネット通販の台頭などがあります。

でもこれらの外的要因だけではないように感じます。


会社の近くの銀座三越の12月も前年対比97.6%。


かつて、百貨店へ行くことが楽しさの象徴だった時代がありました。
しかし、いまは行ってもワクワクしません。

すべてがそうだとは思いませんが、品揃えはどこにでもあるようなものばかりだし、
売り場にも工夫がないし、ディスプレイも冴えません。

販売スタッフもどこか他人事のような接客です。
まあ、派遣が多いのだから仕方がないことかもしれません。

以前ブログで、元旦の西武の新聞広告のことを書きましたが、同じような印象です。
http://questory.keikai.topblog.jp/blog_detail/&blog_id=7&id=503


当たり前のことですが、楽しいところには人が集まります。
いま人が集まるのは、何かしらの新しい体験ができるところです。

例えば、昨年オープンした代官山の「ファミリア代官山店」もそのひとつです。
https://www.familiar.co.jp

各地で工場見学が人気ですが、これなどは体験型の最たるものだと思うなあ。


ファミリア代官山店のサイトからお借りしました。


そして、人が集まれば一種のコミュニティが生まれます。
SNSでつながり、仲間意識のようなものを共有するわけです。

とくに人と人のつながりが希薄になったいま、
買い物の前にいい関係を満たすものがなければ、行く必要性を感じないのです。

となると、買い物だけを前提とした店は苦戦するのは当たり前、
ネットで充分ということになるわけですから。


日本百貨店協会はこう語っています。
6兆円はビジネスとして成立するかの分岐点だ。
店舗の運営の仕方や顧客を拡大するための改革などをしていかないと減少は止まらない。


個人的には改革のポイントは、先ほどの「体験をプロデュース」することだと思う。

これは百貨店だけでけのことではなく、
多くの小売りの場面に求められているのは、体験を軸にしたコミュニケーションです。


問題は、手間も人も時間もかかることなので、百貨店がやり切れるかどうかです。
体験から購買に結びつける仕組みも簡単そうで難物の課題です。

果たして百貨店は起死回生の改革ができるのでしょうか。

2017年01月21日(土)更新

ブランドを難しく考えない

デューク・ジョーダン、アールグレイ、ニューシネマパラダイス、ブルックスブラザース、
Mac、トスカーナ……これらは何かというと、僕が個人的に好きなものやこと。

というよりもなくてはちょっとと思えるほど好きなものです。
(まあ、他にもたくさんありますがね)
 
デューク・ジョーダンはジャズピアニスト、アールグレイは紅茶、
ニューシネマパラダイスはイタリア映画、ブルックスブラザースはアメリカの洋服ブランド、
MacはApple社のPC、トスカーナはイタリアの地方名です。

 

 

一つひとつの脈絡はないし、おそらく他の人にとってはどうでもいいことかもしれないけれども、
僕にとっては特別なものです。だから、名前を見聞きすると、気になるわけです。
 
デューク・ジョーダンのCDがあれば持っているかどうか確認するし、
紅茶で選ぶのはアールグレイになるし、何度もニューシネマパラダイスを観るし、
トスカーナのことが書いてあれば、他を飛ばしても読むわけです。
 

ちょっと専門的な言い方をすれば、
こういうのは感情的な価値が高いものということになります。

理屈や理論ではなく、感情として好きなことやものです。
もっと言うと、好きを通り越しているわけで、ここがブランドの大事なところです。
 

「アールグレイってベルガモットで香りをつけたフレーバーティ、紅茶としては邪道です」
「そうな風に論理的にいわれても、好きだから仕方がないよね」

これがブランドにはあるのです。(念のために紅茶全般が好きですよ)

 

ということは、ブランディングって好きを通り越して、
「熱烈なファンになってもらうこと」と考えたらわかりやすい。

そのためには、ぶれない軸や他にない世界観が求められるわけです。
もちろん、それらを生み出す仕組みも必要で、それが僕らの仕事ということです。
 

ブランドってあれこれ難しいことを言う人がいるけれども、
僕らは「幸せの記憶のスタンプ」と言っています。

幸せの記憶のスタンプを捺してもらう取り組みが
ブランディング(INGが付いているからね)ということです。
 


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◆テーマ
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●日 時:2017年3月8日(水)13:30~18:00(受付開始 13:10)
●会 場:東京国際フォーラム Gブロック4階・408会議室 

現在の厳しい経営環境を一時的な景気の問題としてとらえることは、
物事の一面からの判断でしかありません。
成熟した消費の価値観の変化、ITによる膨大な情報力、グローバルな市場経済等は、
経営のあり方を大きく変えてしまいました。

みんなと同じ方向に向かい、一生懸命に努力をすれば、結果がついてくる時代ではないのです。
これまでと同じやり方を踏襲するだけでは、中小企業は生き残れません。
気付かないうちに大きな波に呑み込まれてしまいます。

荒海に呑み込まれないための羅針盤は「独自性」です。
本セミナーでは「ブランドは独自性!見方を変えたら世界が変わる」をテーマに、
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2017年01月20日(金)更新

BANANA JUICE  

僕らの世代は結構バナナ好きが多いと思う。
子供の頃にはちょっと贅沢な食べ物だったからかもしれない。
 

話しはバナナつながりなのですが、会社からあるいて5分ほどのところに、
「BANANA JUICE」というテイクアウトの小さなジューススタンドがあります。

ウチの会社の女性たちも、ここのバナナジュースが好きなようです。
 

基本のジュースはバナナと牛乳しか使ってなくて、砂糖も使ってないとのこと。
ちなみに牛乳を豆乳にも換えることが出来ます。

さらに、基本のジュースにきな粉やヨーグルト入りなどのバリエーションが十数種類あります。
 


女性が一人で運営しているお店で、12時にオープンするのですが、すぐに行列が出来る人気店です。
(まあ、店内が狭いので、並ばざるを得ないということもありますが……)
 
かなり変則の営業で、運営している女性の方の体調が良くない時や用事があると休業です。

さらに、バナナが完熟していない時も休業になります。
これにはちょっと笑ってしまいました。

 
店頭の貼紙やTwitterでお知らせをしているのですが、
店の前で「あれ、お休みなんだ」とつぶやいている人を時々見かけます。

でも、怒っている人は見かけないなあ。
何となくそうだよなあといった感じで立ち去っていきます。
 



それはそれとして、今日店の前を通りかかった時に思ったことだけど、
まあ店名のストレートでシンプルなこと。
 
普通ならば「BANANA JUICE」は取扱商品を示すものであり、
「BANANA JUICE SAKURADA」とでも付けたくなるじゃあないですか。
 

そこを潔くシンプルに「BANANA JUICE」だけなのがいいのです。
覚えやすく、発音しやすく、聞きやすいネーミングです。

それに反して、凝ったネーミングって上手く伝わらないことが多々あります。

やっぱりネーミングって大事だと思う。
この辺りもブランディングの肝のひとつですね。
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