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2015年06月20日(土)更新

「没後30年 鴨居玲展 踊り候え」

「小さくても光り輝くブランド」をプロデュースしているクエストリーの櫻田です。
 
 
実際の作品を観たことはなかったのですが、画家「鴨居玲」の名前は知っていました。
何かの本で特集が組まれたのを見た覚えがあったのです。

しかし、作品よりも掲載されていた鴨居氏の端正な顔写真を見て
役者のようだなと思ったのを覚えています。

 
 
鴨居玲氏は1928年に石川県金沢市に生まれました。
今年は鴨居氏が1985年に57歳という若さでこの世を去ってから30年目に当たります。

それを記念して「鴨居玲展」が開催されることをJRの中吊り広告で知りました。
「北陸新幹線開業記念 没後30年 鴨居玲展 踊り候え」
http://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition.html
 

会場の「東京ステーションギャラリー」には、
各時代の代表作を中心に90余点が展示されていました。

観ていると作者の表現に対する内面的な強い思いがじわじわと伝わってくるような作品ばかりです。
 久しぶりに作品の前で釘付けとなり動けない感覚を味わいました。

鴨居氏の作品は暗い色調が多いのですが、決して嫌世的な暗さではありません。
むしろ必死に生きようとする、あるいは生きてきた人たちを描いています。
 

個人的に一番心に響いたのは「石の花」と「私の村の酔っぱらい」という作品。

前者は抱擁する男女を描いた作品です。
抱擁して石と化していくという意味で「石の花」と名付けられました。


 
後者はスペインのラマンチャ地方に移り住んだ鴨居氏が地元の酔っぱらいを描いたもの。
鴨居氏は酔って踊り男やふらつきながら歩く男を何点も書いていますが、
いずれも人生の辛苦や悲哀の中に何ともいえない人間味を感じさせます。
 


作品集も購入してきました。しばらく鴨居玲の世界にはまりそうです。

東京の次には函館、金沢、伊丹でこの展示会は開催されるそうです。
お近くの方はぜひご覧ください。
 
 

クエストリー:http://www.questory.co.jp
 
 
 
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