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2015年12月03日(木)更新

価値の多様性のおもしろさ

「小さくても光り輝くブランドをプロデュースする」クエストリーの櫻田です。
 

先日、クエストリーがブランディングを担当した
銀座にオープンした2店舗の飲食店のことを書きました。

新築ビルの2階にはオイスター・バー&レストランの「TRINITY OYSTER HOUSE」が、
8階には「白老町 焼肉 阿部正春」があります。

「TRINITY OYSTER HOUSE」→http://www.trinity-oyster-house.com
「白老町 焼肉 阿部正春」→http://www.abe-masaharu.com
 

8階の「焼肉 白老町 阿部正春」のことなのですが、見晴らしが素晴らしいのです。

正面には国会議事堂が見えます。第一ホテル東京も目の前に見えます。
右手の奥には日比谷公園があるはずですが、残念ながら見えません。

 

さて、先日お打ち合わせをしていた時のことです。

お店の方がポツンとこう言ったのです。
「スタッフの一人が鉄道マニアなのですが、
ここから見下ろす風景は絶好の撮影スポットらしいのです」………確かにJRの線路が真下に見えます。
 
こちらはまったく関心がないのですが、
どうやら新幹線、山手線、京浜東北線などが交差するように行き来する様は、
鉄道マニアの「てっちゃん」にはたまらないのだそうです。



その言葉にはっとさせられました。

人が価値を感じる場面やコトは実にさまざまです。
一面的ではなく、多面的と言ってもいいかもしれません。

これはこういうものだと考えるのは、発信側の傲慢であり、ある意味では危険です。

同じような情報では、認知度の高いところが有利になります。
しかし、価値の見方を変えますと、小さな会社にとって、これは大きな武器になります。

先ほどのてっちゃんのように、絶好の撮影スポットという情報は小さなことかもしれません。
万人に通じる価値ではないかもしれません。

でも、さまざまな小さな価値の集積で、店の大きな魅力を生みだすことはできます。
 

一発必中の絶対的な価値はそうそうありません。
むしろ、小さな価値の集積が大きな価値につながります。
 
しかし、多くの方がその小さな価値に気付いていません。
提供する商品やサービス、店舗やスタッフだけが価値だという思い込みがあるのです。


いま発信側に求められているのは、顧客の立場に立って、小さな価値を感じ取る力です。
そんなことを、てっちゃんの視点から感じた打ち合わせでした。



2016年1月度ブランディングセッションを開催します
日時:1月27日(水)13:30~17:00
会場:銀座ブロッサム(中央会館)7F「ミモザ」
http://www.questory.co.jp/tabid/204/Default.aspx