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2012年09月28日(金)更新

サービスの本質とは何か?

「人々が幸せになるブランド」をプロデュースしているクエストリーの櫻田です。
 
以前、テレビでアイドルタレントがハワイの観光スポットを紹介する番組をやっていました。
あるお店で数人のタレントがバッグを購入することになり、お店の人と値段の交渉を始めました。
 
彼女たちが口々にいった言葉は、「サービス、サービス……」。
あらためてサービスが安さと同義語に使われていることを感じました。
これと似たケースで、「おまけをする、おまけをつける」ことがサービスという見方も根強くあります。
 
また、サービスのレベルをあげようとすると、
笑顔を良くする、明るいあいさつを徹底するなどの意見が出てきます。
これは「サービス=接客態度」ととらえているケースです。
 
しかし、いまの消費者は商品を購入するときの満足を接客だけでなく、そのプロセス全体で評価しています。
ですから、サービスを接客態度と規定してしまうのはちょっと片手落ちの感じがあります。
 
僕はサービスの本質は「お客様のこうであったらいいのになあを実現する気持ちと行動」だと思っています。
 
ただし、一番の問題は「こうであったらいいのになあ」がつかめていないことです。
実はお客様自身も気がついていないのかもしれません。
ここがサービスの奥深いところです。
 
ソムリエで有名な田崎真也さんの著書の中でこんな文章を目にしました。
ちょっと長くなりますが、大事なヒントがあるので引用します。

 
ソムリエは、あくまでもサービスのプロであって、
ワインの評論家ではないということをお伝えしておきます。
 
したがって、2000本のワインを覚えることよりも、
2000人のお客様のことを知ることのほうがよほど大切なのです。(中略)
 
ワイン好きはソムリエに向いていないと思っています。
なぜならば、自分の好みをおしつけてしまう場合が多いからなのです。
 
ソムリエは、自分が良いと思うワインをすすめるのが仕事ではなく、
目の前のお客様の好みの味を探ることが仕事だからです。(中略)
 
真のサービスとは、お客様の情報をいただくことを大切にしていかないといけないのです。

 

なるほどなあ、何気ない文章ですが、考えさせられます。