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2011年04月08日(金)更新

たかがハンバーガー、されどハンバーガー

「人々が幸せになるブランド」をプロデュースしているクエストリーの櫻田です。
 


ハンバーガーの値段といえばいくら位を思い浮かべますか。マクドナルドはおよそ130円前後です。
日本のマーケットでは、「ハンバーガー=ファストフード=低価格」というイメージが強く根付いています。
 
そんなハンバーガー市場の中で、ハンバーガー(フライドポテト付き)が950円という価格でありながら、
熱烈なファンを惹きつけてやまない店があると聞きました。
その店は東京の北郷3丁目にある「FIRE HOUSEファイアーハウス」。
 
最寄り駅の地下鉄丸ノ内線の本郷三丁目駅から5分ほど歩きますと、「FIRE HOUSE」が見えてきました。
周囲には会社が多く、どこにでもあるような都心の街並みです。
青山や表参道のようなブランドショップもトレンドを強く意識した店も見当たりません。
 
「FIRE HOUSE」という店名からちょっとワイルドで過激なイメージを持っていましたが、
いざ店の前に立ってみますとトタン屋根が張り出したカントリー調の店構えでした。
入口前のスペースにはハンバーガーをデザインしたユニークな待ち席と木のベンチが並べられています。
 
ドアを開けますと、そこには古き良きアメリカの香りが漂う空間が広がっていました。
さほど広くないコンクリート床のホールにアンティーク家具が無造作に配置されています。

午後2時に近い時間にもかかわらず、店内はお客様でいっぱいです。
案内されたのはカウンター席、厨房の目の前で一段高くなっていているので中がよく見えます。
 
早速、チーズバーガーとコーラをオーダー。クラムチャウダーもランチ価格だったので追加しました。
厨房にはハンバーガーを作る男性とアシスタントの女性、そしてホールに女性が一人います。
全員がロゴ入りの黒のポロシャツとエプロンを着用しています。
決して愛想がいいわけではないのですが、テキパキと仕事を進めています。
 
すぐに運ばれてきたのは、クラムチャウダーとコーラ。クラムチャウダーはほどよい濃さでおいしい。
しばらくしますと、チーズバーガーがお皿に乗って出てきました。驚いたのはその高さのあるボリューム感。
こんがり焼けたふっくらとした天然酵母のバンズにチーズが絡んだパティや野菜が挟まっています。
付け合せはフライドポテトとピクルスです。
 


そのボリュームにどのようにして食べたらいいのか戸惑いましたが、
しっかりと両手で持って噛り付くしかありません。
下敷きとして添えられている紙が袋状になっているので、
それで包めば中身がこぼれず食べやすいようになっています。
女性のお客様も同じようにかぶりついています。(中にはフォークを使っている人もいましたが………)


 
 “たかがハンバーガーされどハンバーガー”……
価格を下げないと売れない、安くないとお客様が来店しないと多くの店や会社が価格訴求に走る中、
「FIRE HOUSE」は高くてもお客様の強い人気を得ることが出来るという事例です。