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2011年12月05日(月)更新

すべてをミッションの伝道ツールに変える

「人々が幸せになるブランド」をプロデュースしているクエストリーの櫻田です。

「ミッション」とは、ウチの会社はなぜ社会に存在するのかと言うことに対する答えです。
もっとわかりやすく言うと、「選ばれる理由」のこと。
同質化競争とは決別し、自社ならではの価値で支持される仕組みを作るためには、「ミッション」が不可欠ですね。

あるお店でこんな声を聞きました。「近くの店で売っているけど、あなたから買いたいから
少々高くてもいいので仕入れて欲しい」………ファンの力、恐るべし。この力を侮る会社は伸びません。
そして、ファンの力の源にあるのは、「ミッション」への強い共感です。

反対にこんな怖い声も聞きました。「どんなにいいものでも、あの会社が作っているのなら買わない」。
作っている会社や販売しているお店の経営姿勢も実は品質の一部なのです。
インターネットのレビューをチェックしてから購入を決定する人は少なくありませんよ。

でも「ミッション」って、社員にもなかなか浸透しないのに、
消費者に伝えるのって難しいし、あらためて印刷物を作るのはもったいない。
そんな声が聞こえてきそうですが、いま大事なことは「ミッション」を通常使っているツールや印刷物に盛り込むことです。

以前、このメルマガで書いたことがありますが、「鳩サブレー」ってご存知ですか?
鎌倉の豊島屋さんという会社で製造販売しているお菓子です。
ネーミング通り、子供の手のひらくらいの鳩の形をしたサブレです。関東ではかなり知られたお菓子で、とってもおいしい。

鎌倉の味 鳩サブレー 豊島屋 http://www.hato.co.jp/

この「鳩サブレー」の缶に「鳩のつぶやき」という二つ折りの小さなパンフレットが入っています。
そこには、鳩サブレーの誕生の背景、ネーミングの由来、売れなかったころの苦労、
関東大震災や第2次世界大戦時の苦難などがイラスト入りでまとめられています。

この小さなパンフレットは、まさに豊島屋さんの「ミッション」の伝達ツールです。
ちなみに、豊島屋さんの男性スタッフのネクタイは鳩柄、女性スタッフの制服にも鳩の刺繍模様が入っています。
お店に行く機会がありましたら、こっそりと眺めてみてくださいね。