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2016年05月02日(月)更新

知りすぎているから、その魅力に気がつかない。    

「中小企業のブランドをプロデュースしている」クエストリーの櫻田です。
 

大阪に向かう新幹線の車内でブログを書いています。車内はそれほど混んではいません。
旅行者もそれほど多くはなく、仕事らしき人の方が目立ちます。
 
タイトルの「知りすぎているから、その魅力に気がつかない。」
昨日ブランディングクラブの会報の原稿を書いていて感じたことです。


最寄り駅から車で30分、一番近いインターチェンジからでも15分、
里山と水田が広がるのどかな場所に年間20万人が訪れるだんご屋さんがあります。
 
それは新潟県長岡市の「江口だんご本店」です(一度このブログで紹介しました)。

「かまどの匂い」は幸せな記憶のスタンプ
http://questory.keikai.topblog.jp/blog_detail/&blog_id=7&id=446

 


20万人と聞くと、団体客が中心ではと思われるかもしれませんが、
観光バスはお断りをし、わざわざ辺鄙なところに来ていただく個人客を大事にしています。
 
のどかな田園風景に囲まれたおよそ1,500坪の敷地には、
蔵構えの長屋門、古民家を再生した店舗やカフェ、菓子工場が配置されています。

 
同店の経営の軸は「身近にある古き良きものを未来に伝える」、
独特の世界観を持っていますが、この思いは統一をされ、一貫して崩れることはありません。
 
新潟の古民家の再生、伝統のお菓子「笹だんご」へのこだわり、
幻のもち米といわれた「大正餅」の復活をさせたのも、軸である思いを実現するためです。


 
それにしても、なんと落ち着く空間でしょうか?
古民家を再生した店舗の周囲には、里山や水田などの自然豊かな田園風景が広がっています。
 
でも、店舗空間の古民家を再生はしましたが、
周囲の環境は特別に仕立てたものではなく、なんら変わらずに以前からそこにあったものです。


 
江口だんご本店で学んだことの一つは、
当たり前のもので、知りすぎていることは、魅力的に見えないということ。

しかし、価値だとは思えないこれらが、
視点を変えるだけで、実に魅力的な世界に変わります。
 
企業も地域も個人も、足元に眠っている価値をていねいに掘り起こす時代ですね。
 
 
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┗■【お知らせ】━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
「5月度ブランディングセッション」を開催いたします。


わかるようで、いまひとつピンとこない「ライフスタイル」について、
大いにディスカッションしましょう。ぜひ、ご参加ください。
 
◆テーマ
 編集消費の時代は「ライフスタイル」を売る!
     
●日 時:2016年5月18日(水)13:30~17:00(受付開始 13:10)
●会 場:銀座ブロッサム 7F ミモザ
 
■ゲスト:城丸正 様 株式会社ツールボックス 代表取締役
 
S.H.S(スイートホームストア)はなぜ
ライフスタイルを売ることを目指したのか?
第1部のクロストークには、新潟県新潟市と長岡市でライフスタイル提案を軸として、家具、インテリア、雑貨の「S.H.S:スイートホームストア」を経営されている株式会社ツールボックスの城丸正社長をお招きし、「ライフスタイルを売る」ことの意味とその具体策をお話しいただきます。
 
▼お問合せ・お申込み
株式会社クエストリー/中野友里惠
http://www.questory.co.jp/tabid/94/Default.aspx 
または 03-5148-2508
 
 

2016年04月24日(日)更新

「若冲~天才絵師の謎に迫る~」  

中小企業のブランドをプロデュースしている」クエストリーの櫻田です。


おだやかな日曜でした。ゆっくりと寝て、朝ごはんを食べて、部屋を掃除して、かみさんと買い物。
昼食をとって、読みかけのミステリーを読了。
 
夕方になると、3.5kmのランニング(2週間ぶりなので体が重いなあ)をして、
ワインを飲みながら夕食。こんな普通の日曜日がいいなあと思うのです。
 

そんな日曜日の夜に楽しみにしていたのが、
NHKで9時から放送された「若冲~天才絵師の謎に迫る~」。
伊藤若冲、やっぱり天才ですね。
http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20160424&utm_int=detail_contents_news-link_001
 

番組で冒頭に紹介されていたのが「孔雀鳳凰図」。
長い間行方が分からなくなっていましたが、昨年83年ぶりに見つかったのだそうです。
 
「孔雀鳳凰図」は、「くじゃく」と伝説上の鳥「ほうおう」が
豊かな色遣いで緻密に描かれた2枚一組の作品です。それにしても何という精密さでしょうか。
 
限られた絵の具しかなかった時代に、
どうやってこれほど多彩な色を生み出すことができたのか不思議で仕方がありません。
 


江戸時代に「神の手を持つ男」と呼ばれた天才絵師、伊藤若冲(1716~1800年)ですが、
その生涯や絵画の技法には謎が多いようです。
 
京都の錦小路の青物問屋の長男として生まれた若冲は、
30歳を過ぎてから本格的に絵を描き始め、
結婚することもなく絵を描くことだけの人生を送りました。
 
当初は他の画家と同じ様に、当時の画壇の主流だった狩野派の門を叩いたのですが、
狩野派と異なる自分の画法を築くために、独学で腕を磨いていったといいます。
 

生誕300年に当たる今年はさまざまな展示会やワークショップが開かれます。
資料やネットやテレビではなく、本物を観ることは一番ですね。
 
正月にも山種美術館で若冲の素晴らしい作品を観ましたが、
東京都美術館では、現在「生誕300記念 若冲展」が開催されています。

何としても観に行かねば!
http://www.tobikan.jp/exhibition/h28_jakuchu.html



 
 
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2016年04月12日(火)更新

ワイナリー「Cave d' Occi:カーブドッチ」で感じたこと

「中小企業のブランドをプロデュースしている」クエストリーの櫻田です。

 
先週の金曜日に長岡を訪問したので、
新潟で一泊して、以前から行ってみたかったワイナリー「カーブドッチ」を訪問しました。
 
新潟から越後線に乗り、内野駅で下車、シーサイドシャトルという民営のバスに乗り、
カーブドッチ前で下車、新潟駅からおよそ1時間の移動でした。
 

カーブドッチは、醸造家の奥希一郎さんが、1993年に水はけが良い新潟(旧巻町)の地を選び、
1本のワイン用のブドウの苗木を植えるところから始めたワイナリーです。
 
その存在を知ったのは「僕がワイナリーを作った理由」(ダイヤモンド社)という書籍からでした。

 

ドイツでワインづくりを学んだ落さんは、
帰国後、日本のワインづくりの現状を憂慮し、
「日本で育てたブドウで、本物の日本国産ワインをつくろう!」と決意したのです。
 
北海道や長野を渡り歩き、それまで「日本では難しい!」とされていた
欧州のワイン専用のブドウの栽培に取り組み始めました。

 
そしてついに新潟にワイン作りの理想郷を見つけたのです。
それが現在の「カーブドッチ」です。


 
現在、落さんは、カーブドッチの事業がひとつの区切りを迎えたことで、
拠点を北海道の余市に移し、「OcciGabi:オチガビ」というワイナリーを始めています。
 
落さんはいなくなりましたが、その遺伝子はカーブドッチで学んだお弟子たちに引き継がれていました。
 

「カーブドッチ」の周辺にお弟子たちによる3カ所のワイナリーが開業しているのです。

当日は、「Fermier:フェルミエ」「Domaine Chaud:ドメーヌ・ショオ」
「Cantina Zio Setto:カンティーナ・ジーオセット」という3つのワイナリーを巡ってみました。


 
一人の醸造家はこう語っていました。
「ワインづくりって結構、孤独なんですよ。でも、近くに仲間がいることがうれしい」
「何か困りごとがあれば、相談できるし、機械が故障しても借りることができます」
 

別な醸造家は、「ワインには作り手の人格が出ます。同じ土地で作っても全く違ってきます」
「お互いの方法を公開にすることで、自分の立ち位置がわかります」
 

聞いていて、ちょっと羨ましくなるような関係です。

いまではこれらのワイナリーが点在するこのエリアは、
「Niigata Wine Coast」と呼ばれはじめているようです。

 
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2016年04月11日(月)更新

「かまどの匂い」は幸せな記憶のスタンプ

「中小企業のブランドをプロデュースしている」クエストリーの櫻田です。
 

先週の土曜日は、新潟県の経営者と語り合うことができました。
その方は株式会社江口だんごの社長の江口太郎さんです。
江口社長は長岡で年間20万人が訪れる「江口だんご本店」を経営されています。
 
長岡駅に迎えに来ていただいた江口社長と向かったのは「江口だんごや本店」、
車を走らせることおよそ30分で到着しました。

周囲には商業施設や商店はまったくありません。
店の向こうには田んぼと小高い山が見えるだけです。

 

順番に店内を案内していただいたのですが、
その中で一番気になったのは1回の奥にあった「かまど」です。

展示物ではなく、実際に火が入れられ、その上では鍋の上から湯気が上がっています。
 

かまどでマキが燃える匂いは、店内のどこにいても感じられるのです。
これがなんとも言えない懐かしい気持ちにしてくれます。

かまどの匂いなど嗅いだことがない世代でも違和感なく、気持ちの奥底に染み込んでいきます。
 


お話をお聞きし、かまどの匂いを感じながら思い出したのは、
「ブランドとは幸せな記憶のスタンプです」ということ。

クエストリーではこれを繰り返し伝えてきました。
喜びを感じたお客さまは、記憶の中に幸せというスタンプを捺し続けます。
 
不平や不満は、反対にそれまで捺されていたスタンプを簡単に消し去ります。
それどころか、テロリストとなって周囲に悪口や誹謗中傷を言いふらします。

しかも、SNSで発信することで、その拡散力は倍増します。
 


「私たちの会社は、目指すべきお客さまに、どのように記憶されたいのか?」

多くの企業がこのシンプルな問いかけを時にはおざなりにします。
気が付くと企業活動が、「いかに売るか」「どれだけ利益を出すか」に終始しているのです。
 
「江口だんご」さんは、小さな変化や改善を積み重ねています。
しかも、ねちっこく、時間をかけて取り組んでいます。
 

目に見えないように感じる変化や改善ですが、お客さまには敏感に伝わります。
「なんとなく感じがよく温かい」、そんな小さな幸せの記憶のスタンプが何度となく捺されると、
その記憶はしっかりと色鮮やかなスタンプになります。
 


「江口だんご」さんの江口社長との対談取材は、
「クエストリー・ブランディング」の会報に掲載いたします。

江口社長、本当にありがとうございました。
 
 
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2016年04月10日(日)更新

クエストリーが社員ランチを始めた理由

「中小企業のブランドをプロデュースしている」クエストリーの櫻田です。
 

先日FBでクエストリーではじめた社員ランチのことを書きました。
今回のその理由についてです。
 


クエストリーの2名の女性メンバーは、自宅で作ったお弁当を持ってくることが多いのです。
理由は節約もあると思いますが、身体のことを考えてだと思います。

僕と岡本マネージャーと金田は外食がほとんどです。
 

仕事をする上で健康は一番大事だと思います。
他の批判になるのを恐れずにいうと、やっぱり毎日が外食や買ってきたお弁当では、
おいしいけれども身体のためにはなりません。
 
そんなことをメンバーの金田と話しているうちに、
「ランチを作ってみんなで会社で食べようか」ということになりました
(本音はこちらが食べたかっただけなのですが……)。
 

いっしょにクエストリーを立ち上げた金田は、
料理すること、美味しいものを食べることに関しては妥協がありません。
相当頑固です。いっしょに食事に行ってもおいしくないと不機嫌になります。
 
そんな金田が一度は「家政婦ではありません」と拒否したのですが、
しばらくすると「作ってもいいよ」と言ってくれました。


とは言ったものの、好きにやっていいよとは言えず、いくつかルールを作りました。
 
メンバーは300円をランチ代として払うこと、
会社が目安として同金額の300円をプラスし、一人600円で作ること。
 
ランチの食材は、旬のもの、身体にいいもの、
(金田が)もったいなあと思っているもので、最大限おいしいものを作ること。
 

結構ハードルが高いような気がしますが、本人はさらりとOK、
まあ、自分で食べたいのを作ればいいと思っているのかもしれません。
 
さらに、ランチの料理は仕事なので、買い出しも含めて仕事中に自由にやっていいこと、
ただし他のメンバーは、テーブルセッティングや後片付けは別として、基本的には手伝わないこと


まずは2週間に一度のリズムで始めること(最終的には毎日でもいいと思っています)。
こんなルールを作ってとりあえずスタートしました。
 


「百味(ゆみ)ランチ」(百味の意味は金田百美子の名前から命名しました)、出だしは大好評でした。
 
「たけのこご飯」、めちゃおいしかったです。
ご飯を炊きすぎたので、みんな自宅に持ち帰ったほどでした。

次回は4月18日(月)の予定です。
ランチをごいっしょしたい方がいましたら、事前以後連絡をください。

 
 
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