大きくする 標準 小さくする
前ページ 次ページ

2013年04月19日(金)更新

二人の通訳の話

「小さくても光り輝くブランド」をプロデュースしているクエストリーの櫻田です。
 

どこで誰から聞いたのかすっかり忘れてしまったけれども、二人の通訳の話です。



一人は語学ばっちりのベテランの通訳さん、
もう一人は仕事を始めたばかりの新人の通訳さん。

ある時、この二人の通訳に、ある会社から
「海外のお客様に自社の商品を売り込みたい」という仕事が入りました。
 

お客様を前にして、ベテランの通訳さんはたんたんと完璧に通訳をこなしました。
専門用語もまったく問題なし、見事な通訳でした。
 
もう一人の新人通訳さんですが、通訳力はまだまだですが、
相手の気持ちを一生懸命伝えたい気持ちは人一倍。

何とか商談を成功させたいという担当者の思いを込めて通訳をしました。
 
結果的に商談がまとまったのは、新人通訳だったそうです。


ちょっと創作くさいのですが、どちらが正しいかは別として、
仕事の在り方とは何かを考えさせられますね。
(もちろん、通訳の仕事だけではありませんが・・・)

 
「やはり技術は目的のためにあるんだよなあ」、そう思います。

2013年04月16日(火)更新

売るモノがたった一つしかなかったとしたら

「小さくても光り輝くブランド」をプロデュースしているクエストリーの櫻田です。
 


たくさんの品揃えがあるから、一つくらい売れなくてもなんとかなる。
そう言う気持ちが売り手のどこかにあります。

でも、品揃えは一つだけというルールがあったとしたらどうしますか?

あなたの目の前にはお客様に提案したい商品が一つしかないのです。
提案というと柔らかいけど、要は売りたい商品のことです。
 

特徴も機能も明確で、価格も手頃だし、品質もいい、
しかもデザインも悪くない・・・でも売れない。
 
誰だって売れないと思って仕入れるわけはありません。
当然売れると思うから仕入れたり、作るのだと思います。

でも売れないのです。
 

大概は「これはなにか問題がある商品で、自分の見込み違いだった」といい始めます。
いうなれば簡単に諦めるわけです。

結果的には価格を下げて早く処分しようと考えます。
 

でも、くどいようだけど、あなたの手元にはこれしか売るモノがないのです。
何としてもこれを売らなければならない状況なのです。
 

もう一度、じっくりと商品を見つめ直すのではないでしょうか。

すると、いままでとは違った美点や魅力を発見するかもしれません。
弱点だと思ったことも素敵に見えてきます。
 

さらに、作った背景を知ろうとするのではないですか。

なぜ作ったのか?どこにこだわったのか?どんな素材や技術を使っているのか?
根本的、多面的に見るといろいろなことが見えてきます。
 

もっと深く考えると、使い心地を知ろうとするかもしれません。

使用した人がいるならその人の話に耳を傾けると思います。
いなければ自分自身で使ってみるでしょう。
 

これらをつなぎ合わせると、ひとつの物語が浮かび上がってきます。

あなたがこれを目指すべきお客様に伝えたときに、
いままで売れなかった商品が売れ始めるかもしれません。
 

「えっ、それで売れれば世話はない?」・・・確かにそうかもしれませんね。
でも試してみる価値はあるのではないですか?

だって、いまのままではいつまでも売れないのですから。

2013年04月15日(月)更新

おにぎりは食べる場面によって味が違う

「小さくても光り輝くブランド」をプロデュースしているクエストリーの櫻田です。

 
僕の本にも書きましたが、東京青山にあるPen Boutique「書斎館」の
オーナー赤堀正俊さんからお聞きした話です。


 
赤堀さんが万年筆の専門店を作ろうとしたときは、
当時の万年筆の需要はどん底(確かに万年筆って使わないですよね)、

コンサルタントには1年でつぶれると言われたそうです。
 

しかし、赤堀さんにはこんな思いがあったと言います。
 
「部屋の中で食べるおにぎりと野原で食べるおにぎりではおいしさが違う。」

 
確かにそう、会社で朝ごはん代わりに食べるおにぎりと、
遠足のお昼に食べるおにぎりは、同じおにぎりで味わいが違いますよね。
 

万年筆も同じ、筆記具だけではない新しい提案次第で必ず支持されるはず、
赤堀さんはそう考え、書斎館のコンセプトを作り上げたのです。


 
赤堀さんが選んだ新しい提案のキーワードは
「異空間」「Pen is Fashion」「懐かしい時の空間」「アンティーク」という4つでした。
 

中でも僕が心を揺さぶられたのは「懐かしい時の空間」と言うキーワード。
「書斎館」のホームページにはこう書かれています。

忙しい毎日だからこそ、たまには万年筆にインクを入れたり、
時にはインクのついた手を洗ったり、昔のように鉛筆を削ったり。
そんな無駄とも思われる時間を持つことで、
静かな時の流れにゆとりを感じてみませんか。
どうぞ、「懐かしい時の空間」にお出かけ下さい。



「モノを売るのではなくコトを売る」とはこういうことだと思いますね。

 
「書斎館」コンセプト http://www.shosaikan.co.jp/concept.html

2013年04月14日(日)更新

「ぼくはジョンだ」、「私はメリーよ」

「小さくても光り輝くブランド」をプロデュースしているクエストリーの櫻田です。
 

昨日は早めに仕事を切り上げて映画を観ようと思ったんだけれども、
金曜日に社内のレイアウトを少し変更したので、
資料やなにやらの片づけに追われて見られずじまい。

ということで、日曜日の夕方は映画の話です。


たぶん大学生のときにリバイバルで観たんだと思うけど、
「ジョンとメリー」という映画がありました。

1969年の封切だから44年も前の作品なんだね。


 
監督は英国人の「ピーター・イエーツ」。
この人はスティーブ・マックイーンが主演の「ブリット」という作品で知られますが、
「ブリット」の翌年に発表したのがこの「ジョンとメリー」です。
 
主演は「ダスティン・ホフマン」(「卒業」と同じ頃からな)と
「ミワ・ファロー」(「ローズマリーの赤ちゃん」の頃かな。何ともいえない可愛さ)。

 
映画はパーティで出会った男女が、翌朝同じベッドで眼を覚ますところから始まります。
そしてストーリーは、二人が目覚めた朝から夜までの話を中心に展開します。



まあ、おしゃれなアメリカの短編小説みたいな作品ですが、
当時、20代の前半の僕としては実際にこんなことが起きないかなと想像したね。



男の部屋のシーンがほとんどで、インテリアや小物がおしゃれでした。
こんな部屋に住んでみたいと思ったし、ニューヨークにもあこがれたなあ。


気になったのでYouTubeで探したらありましたよ。いま観ても古さを感じさせません。

ちなみに「ぼくはジョンだ」、「私はメリーよ」は映画の最後に出てくるセリフです。

 
こちらはテーマ曲バージョン。音楽は記憶に残っていない。
https://www.youtube.com/watch?v=7vAtagTo3Vw
 
こちらは朝食のシーンね、セリフが入っています。小道具にあこがれたね。
https://www.youtube.com/watch?v=urJzxX5h9ZE
 

そういえば大塚博堂の「ダスティン・ホフマンになれなかったよ」という歌の出だしは
「テレビの映画劇場で『ジョンとメリー』を観たよ」だったね。

いい曲だったけど、この人、早く亡くなったんですね。
 
大塚博堂の「ダスティン・ホフマンになれなかったよ」はこちらです。
https://www.youtube.com/watch?v=c4N4ULkk_Lg
 

2013年04月12日(金)更新

ロゴはブランド価値とともに醸成される

 「小さくても光り輝くブランド」をプロデュースしているクエストリーの櫻田です。
 

クエストリーでは、ブランドのロゴタイプやロゴマークの制作をしています。
ロゴは、誰を、何を通じて、どんなふうに幸せにしたいのかを象徴的にデザインしたものですね。
 
ロゴって本当に大事だし、多くの経営者がロゴの制作ですごく悩まれますよ。
とくに多いのが、自分たちの価値をあれもこれもと盛り込もうとすることです。
 
でも、盛り込めば盛り込むほど焦点がぼけて、
誰とどんなコミュケーションをしたいのかがフォーカスできなくなります。

下手なパッチワークのようなロゴって時々ありますよね。
 
気持ちはよくわかりますが、ひとつの価値に絞ることがすごく大事です。
それと悩まれる経営者に伝えるのは
「ロゴはあなたのブランド価値とともに醸成されます」ということ。
 
極端なもの言いになるかもしれないけど、
ロゴに少々難があってもブランド価値が高まれば、ロゴのデザイン価値も高まります。
 
大事なのは、ロゴのデザインそのものではなく、あなたのブランド価値を磨き高めること。
ロゴが素晴らしくても、ブランド価値がしょぼければ、しょぼいデザインでしかないのです。
«前へ 次へ»
<<  2013年4月  >>
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30