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2017年10月21日(土)更新

重たい話を、明るく、楽しく

クエストリーの櫻田です。

「ブランディングで地域と中小企業の未来を輝かせる」ために
あれこれと、悩みながら動いています。

悩みながらということと関係があるのですが、
今回のテーマは「重たい話を、明るく、楽しく」です。


数週間前に、話題の映画「ドリーム」を観ました。
予告編はこちらから→https://youtu.be/cOw2BMDcFag

アメリカがソ連に対抗して推し進める
宇宙進出プロジェクト「マーキュリー計画」を影で支えた
NASAの3人の黒人系女性の物語(実話)です。



公民権運動が巻き起こる60年代が舞台なだけに、

彼女たちは女性である上に黒人という二重の差別を受けます。

いやそれはないでしょう(現実にあったわけですが)という
理不尽なシーンがたびたび登場します。


しかし、この作品はとにかく明るく、楽しく、しかもおしゃれです。
これってブランディングでも共通なこと、すごく大事なことです。


これまでの経験で言うと、明るく、楽しく進行したプロジェクトほど
その後がうまく機能しています。

 

それでは、今日はここまで、良い一日を!


┏┓
┗■
「11月度ブランディングセッション」━━━━━━━━━━━━━━

◆テーマ
 Four Hearts Cafeの17年間の取り組みから学ぶ

 地域の資源を使って、地域にお金が落ちる仕組みづくり
      
●日 時:2017年11月15日(水)13:30~17:00(受付開始 13:10)
●会 場:銀座ブロッサム(中央会館)7F ローズ

【ゲスト講師】
 大木 貴之氏 (株式会社 LOCAL STANDARD 代表取締役)

▼お問合せ・お申込み
株式会社クエストリー
http://www.questory.co.jp/tabid/94/Default.aspx または 03-5148-2508
 

 

2017年07月17日(月)更新

映画「歓びのスカーナ」で感じたこと

三連休もあっという間、初日は仕事で出社し、夕方から久しぶりに映画を観ました。
銀座シネスイッチで上映されていた「歓びのトスカーナ」です。



イタリア好き、トスカーナ好きにとってはタイトルからすると、
おしゃれなロードムービーのように感じられるではないですか。

予告で見た程度の知識で、館内に足を運んだのですが、タイトル通りの作品ではありませんでした。
『歓びのトスカーナ』→http://yorokobino.com

 

トスカーナの精神を病んだ人たちの診療施設から、自由を求めて脱走を図った二人の女性の物語です。
美しいトスカーナの風景がふんだんに出てきますが、内容は結構重たい。

そもそも、作品のタイトルがいまひとつというのが最近多すぎます。
原題は、「La pazza gioia」。「狂うことの快楽」あるいは「狂った人の快楽」の意味だそうです。

まあ、作品が良かったので、許せましたが……。
 



おしゃべりで虚言癖のあるベアトリーチェと
過去の出来事から自分を傷つけてばかりのドナテッラ、

動と静の対照的な役柄を演じている二人の女優さんたちが素晴らしい、
この作品はこのことに尽きます。


舞台になるのは精神を病んだ人たちのためのグループホームのようなところです。
それほど束縛もされずに暮らしているのがわかります。



イタリアでは1978年に「バザリア法」
(精神科医フランコ・バザーリアが唱えたことでそう呼ばれているそうです)が成立、
2015年には精神病院は閉鎖されています。
詳しくは→https://ja.wikipedia.org/wiki/バザリア法


自由こそが治療だという考えにも基づき、精神病院をなくし、
患者の社会復帰を促す社会にしようとイタリアは舵を切ったのです。



日本でも心を病んだ人は特別な存在ではなく、身近にたくさんいます。
それに対する社会の考え方は日本とイタリアでは大きな違いがあるように感じます。



ストリーは次々と変わり、どうなるのか先が読めません。
詳しくはネタバレになるので書きませんが、最後は希望を感じさせられます。

この前のブログに書いた「マンチェスター・バイ・ザ・シー」や
連休中にAmazonで観た「再会の街で」もそうだったけど、
精神を病んだ人がテーマの映画って多いような気がします。

まあ、とにかくオススメの一作です。ぜひ、ご覧ください。

2017年05月28日(日)更新

映画『マンチェスター・バイ・ザ・シー』

昨日、何とも切ない映画を観ました。
切ないけれども、心が揺さぶられるいい作品です。

第89回アカデミーショーで主演男優賞(ケイシー・アフレック)と
同時に脚本賞も受賞した作品です。

マンチェスターといえば、先日イギリスでテロがありましたが、
この作品の舞台はアメリカのマンチェスター・バイ・ザ・シーという小さな町です。



個人的にネタバレになるのは本意ではないのでストーリーは書きませんが、
人には簡単に乗り越えられない過去があるということがストーリーの主題です。

どんな悲しみを心の奥底に抱えながらも、人は生きなければなりません。
それでも生きていると人の暖かさに触れるのが救いです。

とくに最後のシーンは、唐突ですが、ああっよかったという感じで終わります。

なんだかわからない内容になってしまいましたが、とにかくいい作品です。

2017年02月20日(月)更新

『ヒューゴの不思議な発明』が素晴らしく良かった

先週の金曜日から日曜日まで
青森県八戸市、十和田市でとても楽しいひとときを過ごしました。

そのことを書こうと思ったのですが、
FBでも投稿していますので、ちょっと別なことを書きます。


昨日八戸から東京に戻る新幹線の中で、Amazon プライムビデオから、
iPadにダウンロードしてあった『ヒューゴの不思議な発明』という映画を観ました。


第84回アカデミー賞で五部門で受賞した作品です。


監督は巨匠「マーティン・スコセッシ」です。

マーティン・スコセッシといえば、
僕らの世代にとっては『タクシードライバー』が忘れられません。

ロバート・デニーロの演じるトラヴィス、ジュディ・フォスターの演じる娼婦アイリス
どちらも大学生だった僕の心に強烈に焼き付けられました。


20代にこれにガツンとやられたのです。


『タクシードライバー』がマーティン・スコセッシのベスト作品だと思っているので、
『ヒューゴの不思議な発明』はだいぶ前にダウンロードしたままでした。


ところが、この作品はまた別の意味で
マーティン・スコセッシの名作のひとつだと思います。

ネタバレになるのストーリーの解説はしませんが、
夕闇のせまるパリの街を時計台から見下ろしながら
主人公のヒューゴが少女イザベルに語るシーンがあります。



何にでも目的がある。機械にでさえ。
時計は時を知ら、汽車は人を運ぶ。

みんな果たすべき役目があるんだ。

壊れた機械を見ると悲しくなる。役目を果たせない。

人も同じだ。目的を失うと人は壊れてしまう。


ここからは世界がひとつの大きな機械に見える。

機械には不要な部品はない。

使われている部品はすべてが必要なんだ。

だから世界がひとつの機械なら、
僕は必要な人間なんだ。

理由があってここにいる。

君にも理由があるはずだ。
 

このセリフがこの映画の素晴らしさを語っています。
ブランディングの目指すところと同じではないかと思うのです。

ぜひ、お子さんやご家族といっしょにご覧になってください。
何かが変わるはずです。

予告編がYouTUBEにありましたのでご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=UXgYiwBAbHA

2011年06月10日(金)更新

映画「第三の男」を「午前十時の映画祭」で観る

「人々が幸せになるブランド」をプロデュースするクエストリーの櫻田です。

先日、日比谷のみゆき座で「午前十時の映画祭」の一作として上映されていた
懐かしの名作「第三の男」を久しぶりに観ました。

ご覧になられた方も多いと思いますが、この作品は1949年に製作されタイギリス映画です。
日本では1952年に公開されました。僕が生まれる前のことですね。
公開されると同時に話題となり、アカデミー撮影賞、カンヌ映画祭グランプリを受賞しました。

監督は名匠キャロル・リード(この人はフォロー・ミーと言うこれまたいい映画の監督さん)
原作はグラハム・グリーン(ハバナの男、ヒューマンファクターを書いた作家、好きですね)
出演者はジョゼフ・コットン、オーソン・ウェルズ、アリダ・ヴァリ、トレヴァー・ハワード
この顔ぶれをみると、おもしろくないはずがありません。

音楽はオーストリアの民族楽器をチターをアントン・カラスが演奏しています。
誰でも一度は耳にしたことがある哀愁を帯びた音色が
この映画をヒットさせたひとつの要因だと思います。
アントン・カラスの名演奏はこちらから⇒http://www.youtube.com/watch?v=zv-fG1GnofQ

そして舞台は第二次世界大戦直後の4カ国統治のウィーン。
このウィーンの光と影をオリジナルニュープリントのモノクロの映像が美しく映し出しています。

観るたびにすごいと思うのが、オーソン・ウェルズの何とも言えない強い存在感
暗闇の中から浮かび上がった悪っぽいちょっとはにかんだような表情
ウィーンの地下の下水道の中で最後に覚悟を決めて小さなうなづく表情
オーソン・ウェルズって本当にすごい!

有名な枯れ葉の舞う墓地の一本道をアリダ・ヴァリが歩んでくるrqストシーンも心にしみますね。
アリダ・ヴァリと言うイタリアの女優さんは2006年に85歳で亡くなられましたが、
戦時中はファシストに抗議して映画出演をやめたと言いますから相当気骨のある方だったようです。

いまから62年前の作品ですから、当然派手なアクションシーンもCGを使った映像もありませんが、
名作は時を超えて感動を呼び起こします。ちょっと昔の名作にはまりそうです。
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