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2019年01月11日(金)更新

界隈の活性化から地域の活性化へ

弊社は事業コンセプトに「ブランディングで地域と中小企業の未来を輝かせます」を掲げていますが、
「地域の未来を輝かせる」のはなかなか難しい……難問です

プロジェクトを進めていく最中に、さまざまなしがらみや利権や損等が絡んできます。

地方の行政さんの仕事もありますが、これも悩ましいことの連続です。
一番は費用の出所とそれの扱いについての考え方です。



北海道・白老町の駅前近く、人が歩いていないですね


何かをしようとしたときに、
一般の企業は利益からの捻出や借り入れをして自前で資金を調達します。

すべてがそうだとは思いませんが、行政さんの多くはその感覚が希薄です。



いま世の中に地域活性化、地域創世という言葉が氾濫しています。
怪しいコンサルタントが助成金を当てしたプロジェクトに取り組んでいるのも事実です。

弊社もその一つと見られることに憤りを感じます。


そもそも地域の活性化の主役は、そこに住み、暮らしを営む人たちです。

先日お会いした方は地域創世ではなく、
「地元創世」という言葉を使っていましたが、やはり主体は地元です。


そんなこんなで、地域とあれこれ関わっているのですが、
このところ考えるのは地域ではなく「界隈(かいわい)の活性化」です。

界隈とは付近、近
、周のことです。
近所よりも
く、地域よりも狭い……半径5km以内、いやもっと狭いかな。


白老駅の駅舎です

行政も界隈だけでは大きな成果が
えないので手を付けません。

だからこそ界隈に根を下ろした小さな企
や店の果たす役割は大きい。
界隈の活性化は地元企業や店の繁栄と裏表の関係です。


界隈を活性化にするには、界隈に「人が集まってたまる場所」を作ることだと思います。

というと、すぐに箱モノを想像する人が多いのですが、
要はカフェでもレストランでも公園でいいので、人がたまる場所と集まる仕組みを作ることです。

これをいま北海道の「白老」で進めています。

楽観的に聞こえるかもしれませんが、
顔見知りの界隈の人が集まり、たまれば、何かが動き出す、そう思うんです。

小さな界隈が活性化し、他の界隈と連携することで、地域の活性化の兆しが見えてきます。





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┗■「1月度ブランディングセッション」━━━━━━━━━━ 

 



◆テーマ
地域を味方につける経営
魅力的な地域のコンテンツを見つけて活用する  
  

●日 時:2019年1月16日(水)13:30~17:00(受付開始 13:10)
●会 場:銀座ブロッサム(中央会館)7階 ジャスミン


【ゲスト講師】
久米信行氏 久米繊維工業 取締役相談役

▼お問合せ・お申込みは下記からどうぞ
株式会社クエストリー
http://www.questory.co.jp/tabid/94/Default.aspx 
または 03-5148-2508まで

2019年01月10日(木)更新

ブランドは「なる」もの


Macの古いデータを整理していると、こんな文章が出てきました。
いまも思いは変わらないので、加筆修正して掲載します。



2003年にクエストリーを設立した頃は、
「ブランド」という言葉を使いますとちょっと怪訝な顔をされました。

多くの方はブランドから、高級品(=高額品)、海外の一流品という印象をもたれました。

カルチェ、ブルガリ、ロレックス、オメガ、ベンツ、BMW
………などを思い受け浮かべたのです。


ブランドの語源は、ノルウェー語の「家畜の焼印」、
自分の牛をよその牛を区別するために、焼ごとで印を付けていたのが始まりです。

まあ、この辺はブランドの入門書に書かれていますのでお読みください。



「中小企業がブランドになる」と話しますと、
お取引先の多くは半信半疑の表情でこんな風に答えてくれました。

「そうなれればうれしいですね」……半信半疑の表情でしたが。

中には「ブランドなんかで飯が食えるか」という手厳しい声もありましたね。
(途中からは失礼を顧みず「ブランドにならなくて飯が食えますか」と伝えました)



もちろん、当時もブランド、ブランディングという言葉を使う方もいました。
自社の経営や商品に強い自信を持ち、その価値を高めようとしている経営者でした。

うれしいことに中小企業でもブランディングに取り組みたいという方もいました。
(ブランド品を品揃えすることがブランディングだと思われた経営者もいましたが………)



実はここが今回一番伝えたかったことですが、
僕たちはいまでも「中小企業がブランドになる」と言っています。

正直に申しあげると、初期の頃に言っていたのは「中小企業をブランドにする」
「なる」と「する」、一文字の違いですが、ここにブランドの本質があります。



いくら自分でブランドと言っても世の中が認めなければ、
それは単なる自己満足でしかありません(もっというと傲慢かな)。

お客さまや世の中が「あなたの○○○は私にとってブランドだ」と思ってくれて、
初めてブランドになるのだと気付きました。



ブランドは目指すものではありますが、自分が勝手に宣言するものではありません。
ひたすら目指していった結果が「ブランドになる」のです。

この思いはいまでも変わりません。ブランドは「なる」ものです。




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2019年01月09日(水)更新

Mailes Davis 「'ROUND ABOUT MIDNIGHT」

たまには好きなジャズの投稿です。

休日にAmazonミュージックでジャズを聴いていると、
Mailes Davisの「'ROUND ABOUT MIDNIGHT
が流れました。



僕が初めて買ったジャズのレコードは、
このMailes Davis
の『'ROUND ABOUT MIDNIGHT』です。


自宅にあったはずと探しましたら……ありました。
めちゃかっこいいジャケットです。


レコードプレーヤーがないので、聴くことができないのが残念。

自宅に100枚ほどのジャズのレコード、会社には400枚近くのCDがあります。

どちらも宝物、処分などできません。 



『'ROUND ABOUT MIDNIGHT』は、
1955年
にマイルスがコロンビアに移籍した一作目のアルバムです。

Mails Davis 「‘ROUND MIDNIGHT」
https://www.youtube.com/watch?v=GIgLt7LAZF0


1955年といえば、僕が生まれた年です。
日本は戦後10年、その頃にこんなすごい演奏が録音されていたとはねえ。

とにかくこのマイルスのミュートの演奏はクールのひと言。



ちなみに、マイルスはコロンビアと契約をしたときに
当時契約をしていたプレスティッジから残りの契約履行を迫られます。


プレスティッジとの契約を履行するために、
マイルスは1955年5月11日と10月26日にレコーディングをします。



これは二日間で4枚分のレコーディングをしたので
「マラソンセッション」といわれています。


しかも、すべてワンテイクだったのですから、やっぱり天才です。



この音源から『ワーキン』『スティーミン』『リラクシン』『クッキン』の
アルバム4枚が発表されました。

どれもマイルの代表的な名盤です。

巡り合わせというのは何とも不思議なものですね。



 


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2019年01月08日(火)更新

「足もとの宝ものミーティング」を開催します

1月16日(水)のブランディングセッション終了後の
アフターセッション(交流会)で「足もとの宝ものミーティング」を開催します。


日本各地には量は少ないのですが、ていねいに作られている食材がたくさんあります。
地元や近隣商圏で消費されているので、知られていないケースが少なくありません。


クエストリーではそれらのブランディングを支援しています。


一人でも多くの人に知ってもらいたい、食していただきたい、他の人に勧めてほしい
そんな思いから、ブランディングクラブでも応援をしようと思い、
足下に眠っている食材を発掘する「足もとの宝ものミーティング」を開催します。


時間と場所は奇数月に一度開催しているブランディングセッション終了後に

クエストリーの社内で開催しているアフターセッション(交流会)の始めの30
分間を使って行います。



具体的な内容は次の通りです。生産者から食材を提供していただきます。

それをクエストリーの料理大好きな金田百美子が、
事前に生産者と打ち合わせを行い、料理いたします。

それを参加者に試食していただく内容です。


生産者からは食材の説明資料をいただきます。
また、
Webによるビデオミーティングで、
食材の特徴、つくり方、歴史、背景などをご説明していただきます。

もちろん、当日生産者にご参加いただくこともあります。

試食後には、生産者とフリートーキングでディスカッションを行い、
参加者には簡単なアンケートにお答えいただきます。

これは生産者に後日お届けいたします。概ねこんな感じですが、やりながら修正していく予定です。



1月16日(水)の「足もとの宝ものミーティング」では、
会員の北海道・白老町の虎杖浜地区にある蒲原水産さんの「虎杖浜たらこ」を取り上げます。

代表取締役社長の蒲原亮平さんは現在33歳、27歳で3代目の社長に就任しました。



虎杖浜でたらこの生産が盛んになった理由を蒲原さんは次のように語っています。

「スケトウダラの卵の完熟期は12月の第1週~3週頃です。
回遊魚なのですが、虎杖浜沖にくるのがその完熟期に差し掛かり、漁が盛んになりました」

虎杖浜たらこは小粒でありながらベタつかず、サラサラとした味付けが特徴です。
同社では少ない塩分と調味料で「薄味でも美味しいたらこづくり」を目指しています。

ぜひ、ご試食していただき、その味わいをお確かめください。

 

 

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2019年01月07日(月)更新

「スーパーまるおか」のすごさ・・・ブランディングクラブ会報vol.854を配信

ブランディングクラブの新年最初の会報Vol.854を本日配信しました。

前号と本号のブランディング対談にご登場いただいたのは
美味しさと健康に寄与する事を信念とした「スーパーまるおか」さん(群馬県高崎市)です。

取材させていただいたのは、代表取締役の丸岡守さんです。
丸岡社長、お忙しい中、お時間を取っていただきましてありがとうございました。
http://www.e-maruoka.jp/




取材を通じて「スーパーまるおか」のすごさを実感したのですが、
会報では、ブランディングのキーワードとして、次の二つを冒頭に掲載しています。

一つ目ののキーワードは


「食は命」


品質へのこだわりと利益の確保、理想と現実のギャップに苦しんだ末に
丸岡社長がたどり着いたのは「体によくておいしいもの、かつ心を満たしてくれるもの」でした。

それを支えているのは「本当においしいものには人を幸せにする力があります」
この言葉に丸岡社長の思いが凝縮されています。




二つの目のキーワードは


「心に余裕がある方」


丸岡社長が語る自店の顧客像は「心に余裕がある方」です。

売れることも大事ですが、「おいしいものが食べたい」「家族が喜ぶものを食べさせたい」という
顧客の思いに答えていった結果が、独特の品揃えになりました。


約5000点の商品は、社内で試食会を行い、吟味されて揃えられたものばかりです。

店内を見ていると、欲しいもの、買いたいものばかりでした。




詳しくは会報に6ページに渡り掲載されていますので、会員のみなさんぜひお読みください。
また、会員以外でお読みになりたい方はご連絡をください。お送りいたします。


丸岡社長の著書が商業界さんから出版されています。
『おいしいものだけを売る-奇跡のスーパー「まるおか」の流儀』

https://www.amazon.co.jp/dp/B07FKDF4H2/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1

また、丸岡社長は2月に開催される「第87回商業界ゼミナール」にご登壇されます。
https://www.shogyokai.co.jp/sseminar_2018/



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2019年01月06日(日)更新

小さな映画館が生き残った理由

今年初の映画は「飯田橋ギンレイホール」で『輝ける人生』、
なかなかの佳作、いい作品でした。


この作品の話はあらためてとして、
今回は映画館「ギンレイホール」のことです。

http://www.ginreihall.com/





会社を銀座の近くに設けたのは、実は映画館が近いからでした。

なかなか時間が取れないのですが、
いまでも月に一度程度はいまでも映画館に足を運んでいます。 


学生時代は年間に200本近くの映画を見たのですが、
そのほとんどは2本、3本立ての名画座でした。
朝から夕方まで見続けたこともあったなあ。


よく通ったのは2015年に閉館した「新宿ミラノ座」


ところが、名画座やミニシアターが街からどんどん消えていっています。
きっかけはレンタルビデオの普及でした。


さらにシネマコンプレックスが登場しました。
デジタル映写システムへの移行は多額の費用がかかり、
設備投資できない映画館は閉館に追い込まれました。


他にも建物の耐震性や老朽化、後継者難もあります。

しかし、最大の要因は若い世代の映画離れです。
ヒット作は観ても、継続的に映画を観る人は少ないと思う。



1974年開業した「ギンレイホール」も、
一時期は閉館の危機に瀕していたようです。

今回の訪問は2年ほどぶりかな。
確かに外観はレトロ、館内も古く、スクリーンも小さい。
席と席の間も狭いのです。


昨年開業したミッドタウン日比谷は13スクリーンで約3000席、
一方ギンレイホールは1スクリーンで202席、
規模や設備では勝負になりません。




名画座世代はOKだけど、シネコン世代はどうかな

しかし、その「ギンレイホール」はしっかりと生き延びていました。
そこには中小企業のブランディングに通じる取り組みがあります。


一つはお客さまを絞り込んでいること。
8年前に引き継いだ女性支配人は女性を対象者としたのです。

当日も女性客が6割ほどでした、しかも年配層が多い、


顧客の絞り込みにより限られた資金や資源を集中化できます。
マイナスよりもプラスが多いのは多くの事例が教えてくれます。
まあ、あとは覚悟かな。



二つ目のポイントは上映作品のセレクト。

僕もシネコンをよく利用しますが、ヒット作が中心です。
B級の拾い物のような作品に出会うことはなくなりました。


名画座というのは、言葉通りに
その映画館がセレクトした作品に価値があります。


同館の上映作品はそこそこのヒット作と無名作品の組み合わせが絶妙です。



今回の上映作品です、観たのは左の作品、2本続けてはちょっと・・・

三つ目のポイントは、会員制の「ギンレイ・シネマクラブ」です。

1997年に1年間映画見放題の
「シネパスポート」を全国で初めて導入したのです。


10,800円(税込み)の年会費でいつでも何回でも入場できるのです。
他にも2人のペア会員、また5人の法人会員カードもあります。http://www.ginreihall.com/cinemaclub.html

しかも、一度の入場で2作品を観られる二本立てが継続されています。
二本はちょっとしんどくても、会員になら別の日にもう1本を観られます。


他にも、月1回の「オールナイト上映」や秋の「神楽坂映画祭」など、
地道な取り組みが実を結び、
昨年の入館者数は15万人を超えたといいます。



中小企業が苦しんでいるのは大手との同質化競争に終始しているからです。
ないもの探しをしてもマイナス条件しか浮かんできません。


大事なのは、ないものを探しよりも「あるもの探し」です。
見つけ出した価値のタネを絞り込めば、打つ手がいくらでも見えてきます。



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2019年01月05日(土)更新

「チコちゃんに叱られる!」を経営に活かす

テレビをそれほど見なくなりました。理由は番組がつまらないから……。

でも何となく見てしまうのが、

NHKで放送されている「チコちゃんに叱られる!」、
今日も見ました。http://www4.nhk.or.jp/chikochan/


この番組は人気があるらしい、視聴率も常に10%以上だという。

「ボーっと生きてんじゃねーよ!」という決め台詞
結構ツッコミどころで使われています。



僕もこの番組はおもしろいと思う。でも、何が人気の要素なんでしょうね。

チコちゃんという5歳児のキャラクターもユニークだし、
ゲストも話題の人を呼んでいる。

解説VTRの「たぶんこうだったんじゃないか劇場」も笑える。
進行のテンポもメリハリがあるし、NHKらしくないのもいいんだろうね。



これらも人気の要素だと思うけれども、
番組の趣旨は「知っていそうで知らないことを専門的に解明する」です。


実はこの手法は古典的です。
これまでも使われてきたし、いまもよく使われています。
雑学バラエティ番組はほとんどこの流れです。


ずいぶん前だから、知らない人も多いかもしれないけど
日テレで「知ってるつもり?!」という人気番組がありました。


そいういえば、作家で映画監督の伊丹十三さんは
「みんなが知っているけれども、実はよく知らない」ことを
テーマにするのがヒットのポイントとどこかで語っていました。


確かに「お葬式」「マルサの女」「スーパーの女」「ミンボーの女」
「たんぽぽ(ラーメンがテーマ)」など、
どれも楽屋裏を覗き込むようなストーリーでした。


伊丹十三さん、若い時に影響を受けた一人です。

「チコちゃんに叱られる?!」もその系統ですが、
チコちゃんの素朴な疑問に
ハッとさせられるのが人気の秘密だと思うのです。

今日の疑問の一つは「部屋のほこりはなぜ灰色なの?」、
僕も「えっ」と思ってしまいました。



「知っているようでいて実はよく知らない」
これはブランディングにも通じることです。

自社の強みは何かという問いかけに、多くの経営者が首をかしげます。

「他にない強みなどない」という答えも返ってきます。

でも、これまでの経験上強みがない会社はありません。




外部の僕らから見ると、「すごいじゃないですか」ということも
知ってるつもりになっているので響きません。


「会社や業界のことは自分が一番よく知っているから」という顔をされ、
真剣に見つけ出そうとしない場合もあります


自社の常識や当たり前が、実は強みになるかもしれないのに、
「そんなことが強みになるとは思えない」
だから価値になるまで深掘りしようとしません。


もったいないなあ、チコちゃんみたいに、
ボーっと
していませんかと言いたくなります。

「知ってるつもり」という落とし穴にはまっている感じです。


そんな時、若手や社歴の浅い社員さんや力を発揮します。

メンタルブロックや確証バイアスがないから、
チコちゃんのようにハッとする意見を出すことがあります。


変化が予測不能な時代だからこそ、
「知ってるつもり」を捨てて、自社の価値を見つめ直す

「チコちゃんに叱られる!」を見ていて、
あらためてこれが大事だと感じた土曜日です。




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2019年01月04日(金)更新

地元に眠っている価値のタネを掘り起こす

今日から仕事始めのところも多いと思います。弊社クストリーは7日(月)が仕事始めです。

今年も地域と中小企業のブランディングに真剣に取り組みます。
中小企業のブランディングというとなんだか難しそうと感じられる方が少なくありません。

でも、そんなことはありません。
むしろ、「そんな当たり前のことをやるの」と言われることが多いのです。


実際の取り組みには、いくつかのステップがあるのですが、
必ず行うのが「価値のタネの棚卸し」です。

どの企業にも必ず価値のタネがあるのですが、これがなかなか理解されません。

「ウチの会社に価値のタネなんかあるのかなあ」
こういう雰囲気の中でプロジェクトを始めるので、結構アウェーです。


価値のタネを見つけるために「30のマトリックス」を使います。


まずは、この6カテゴリー、各々に7つの項目があります


先ほどの6カテゴリー、7項目にこの5つの質問をぶつけます


こんな感じの30 のマトリックスを埋めていきます。


実際には関係者のヒヤリングで価値のタネを洗い出していくのですが、
基本はこのマトリックスです。

長所に光を当て、短所はいじりません。
短所ってみんなよくわかっているのですが、意外と長所を知りません。

やってみると、500項目ほどの価値のタネが見つかります。


この価値のタネ探しは企業だけではなく、地域にも通用します。

企業と同じように「ウチの地元には何もないよ」という声をよく聞くのですが、
これは根本的な誤り、いや錯覚といってもいいかもしれません。

価値のタネがない地域などありません。価値のタネに気付いていないだけなのです。


地域に根を下ろしているからには、
地域の価値のタネを経営に活かしたほうがいいに決まっています。

これって当たり前のことだと思うのですが、
多くの経営者は地元を軽んじて考え、ないもの探しに翻弄されます。

ないものをいくら探してもないわけで、あるもの探しに徹するべきです。


地物と価値のタネを探し出し、「地域を味方につける」これがすごく大事だと思うのです。

そんなことをいっしょに考える機会が
1月16日(水)に開催する「1月度ブランディングセッション」です。



テーマは「地域を味方につける経営」、ゲストは僕の師匠さんの久米信行さんです。

年末に久米さんと話したのですが、
今回はこれまで話したことがない内容で講演しますとのこと

ちょっとだけ内容を語りますと、
「経営者は旅人たるべし」・・・これを中心に話されるそうです。

主催者ですが、めちゃ楽しみです。
まだお席がございますので、ぜひご参加ください。



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2019年01月03日(木)更新

えっ、親指を立てるGoodサインはダメなの?

初詣先で多くの海外の方に出会いました。
年に一度の行事だから、海外の人にとっては興味深いんだろうね。


会社の近くの銀座界隈を歩くと、ここはどこって感じになります。

成田と羽田がつながる地下鉄浅草線では
車両の半分以上が海外の人って時もあります。



初詣で行った文京区の根津神社です

多くの海外の人と付き合うことが短かになりつつあるいま、
昨年
12月の上旬に「へえっそうなんだ」と思うことがありました。


Tumblerというブログをやっている
(といってもインスタをリンクしているだけ)のですが、
半年も前に投稿したものにコメントが入ったんです、それも海外から。


投稿は知り合いの方といっしょに並んで「Good:グー」の写真、
そうです、親指を立ててよくやるやつ、その写真を載せたのです。


虎鯖棒すしの谷口板長とのツーショット

この画像に対して「Don't do that」のコメント、つまり「やっちゃだめだ」。

意味がわからずに、ネットで検索すると
中南米やイタリアやギリシャではこれは侮辱のサインだそうです。


レストランなんかで、美味しいかあと聞かれたら、
グーってやったら大変なことになるわけだな。

Facebookの「Good」はどうなんだろうね、気になります。


日本で普段さりなくやっていることが、
海外では非常識でありタブーの行動があるんですね。



これからも訪日外国人も仕事で定住する人も増え、
出会いや結婚もあるだろうし、家庭がつくられ、子供も生まれる。


まあ、文化と習慣の違いからぶつかることも多くなるだろうね。


昨年末の銀座四丁目です

でもお互いを受け入れ、理解していくことです。
受け入れることで新しいものが生まれてくると思う。


先ほどのTumblerブログですが、
実は同じ人から1年半前にもコメントがありました。

月刊『商業界』に寄稿したことを書いたのですが、

「Love you」ってコメントが……なんかよくわからないなあ。



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2019年01月02日(水)更新

『凡人のための地域再生入門』を読んで感じること

休暇の楽しみの一つは本を読むこと、積読だけの本がたくさんたまっています。

年末に読んだのは『凡人のための地域再生入門』(木下斉著)
サブタイトルは「地元がヤバい…と思ったら読む」




中小企業のブランディングに取り組んでいると、地域の問題にぶち当たります。
中小企業は地域に根を下ろしているのだから、当然といえば当然です。

おのずと地域と中小企業のブランディングをセットで取り組むようになりました。
やはり地域の再生と中小企業の発展は表裏一体だと思うからです。


地方の地域の課題の一つに人口減少が挙げられますが、
地元の声を聞くともっと深刻な問題があります。

人口減少よりも、働くところがないために、他地域へ人が流失しているのです。

「できれば地元を離れたくないけど、ここでは働くところがない」
「息子に漁師を継がせたいけど、食べられないので勧められない」

こんな声を聞くために切なくなる。しかも、多くの地方で聞こえてきます。




じゃあどうしたらいいのか、答えはシンプルです。
地元の企業が成長を出して、雇用を促進するしかない。

高い給料、いい待遇、恵まれた環境……働く条件を言い出したら、切りがない。

でも、多くの人はわかっています。
条件はそこそこでも、もっと地元をよくするような仕事をしたい。


だからこそ、地方の小さな会社のブランディングだと思うのです。

そりゃあ簡単じゃあないですよ
地元にはしがらみもあるし、対抗勢力も存在する(対応の仕方をだいぶ経験しました)。


「小さな地域だから無理」、経営者だったらそんなことを言っている暇はないですよ。

動かなければ、やってみなければ、何も変わりません。
大手と同じことをやっても同質化競争で疲弊するだけ、ボロボロになります。

大手ができない、手を出さない立ち位置を見つけ出し、
自社ならではの軸を立て、ファンづくりと独特の世界観をつくり上げる。

ここが地方の小さな会社のブランディング、勝負どころです。




本の話に戻ると、ここ(P325)が一番響きました、納得同感です。

地域で事業に取り組むと、地元内だけでなく、
しばしば社会を構成する様々な組織や人と対立関係が生まれる。

しかし、誰か明確な悪人がいるというよりもは、かつて機能していたはずの
社会的な機能や枠組みが今の時代に合わなくなっただけのことが多い。

その中で成果を出そうとすれば、
彼らの従来のやり方を変えたりすることになり、結果的に対立に繋がる。

「なぜ対立するのか」に着目すると、
今の日本が抱える社会の病巣を突き止めることにもなり、解決の緒も見えてくる。



今年も地域と中小企業のブランディングに全力で取り組みます。
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会社概要

(株)クエストリーは2003年に「店がブランドになる」ことを支援・プロデュースするために設立されました。「店がブランドになる」ためのプロセスをわかりやすく整理し、具体的な成果につながるコンサルティング、プロデュース、クリエイティブを展開しています。代表取締役の櫻田弘文は、これまでに300社以上...

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個人プロフィール

1955年生まれ、自然豊かな山梨県南アルプス市で育つ。高校卒業後、大学に進むが、学業には目を向けず、芝居に夢中になる日々を過ごす。大学卒業後、広告・マーケティング会社に入社。5年区切りで、コピーライティング、広告プランニング、マーケティング、店舗開発、マネージメント指導などの業務を経験する。2...

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