大きくする 標準 小さくする

2014年01月20日(月)更新

ミッションは縛るものではなく、解き放つものです。

「小さくても光り輝くブランド」をプロデュースしているクエストリーの櫻田です。
 

先日、古いおつきあいのある経営者の方と食事をごいっしょしました。
食事中に、最近クレドを作られたとのことで、その話題になりました。
 
「何のためにクレドを作られたのですか?」
「クレドがあると、社員にこうしなければいけないと言えるからです」

他意はないのだと思いますが、ちょっとひっかかりました。
 

クレドでも、経営理念でも、ミッション(弊社はこう呼びます)でも
言い方はどうでもいいのですが、それは考えや行動を縛るためのものではないと思っています。
 
「誰を、何を通じて、どのように幸せにするのか」という「在り方」を規定したのがミッションです。
経営者側に都合の良いルールブックではなく、他にない独自性を熟成するためのものです。
 
社員を規制し、縛るためのものではなく、
むしろあることによって、考えや行動が既成概念から解き放たれるのが本来の姿です。
 
「ミッションに基づいて、いままでの既成概念をどんどん打ち破ろう」
・・・こんな経営者の宣言がほしいなあ。
 

クエストリー:http://www.questory.co.jp
クエストリー・ブランディングクラブ:http://www.questory.co.jp/tabid/120/Default.aspx

2014年01月17日(金)更新

葛飾応為とレンブラント

「小さくても光り輝くブランド」をプロデュースしているクエストリーの櫻田です。
 
先日、江戸東京博物館で開催中の「大浮世絵展」を観てきました。
正直言って浮世絵にそれほど関心があったわけではありません。


 
しかし、案内に書かれていた「浮世絵の“教科書”、“国際選抜”となる展覧会」
という言葉に強く惹かれたのです。
 
会場には、国内外から集められた代表的な約350点(東京会場以外は430点)が
時代ごとに6つの章で構成されており、浮世絵の全史を観ることができます。
 
歌麿、写楽、北斎、広重などのスター絵師の活躍はもとより、
初めて知る絵師たちの作品にすっかり魅了されました。
 
あらためて思ったのは、浮世絵っておもしろいということ。なかでも強く惹かれたのが、
葛飾北斎の娘で同じ浮世絵師の葛飾応為(おうな)の作品です。
 
10点ほどしか作品は残っていないらしいのですが、展示されたのはその中の名作「夜桜図」です。

右の作品は出展されていませんでしたが、
「吉原夜景図」、独特の猥雑感を感じる何とも言えない陰影あふれる作品です。

 

話は変わりますが、2005年にスイス、フランス、ベルギーを10日間ほどかけて回りました。
その時にベルギーで光の魔術師の異名を持つレンブラントの作品を観ました。
 
葛飾応為の作品を観たときに思い出したのが、このレンブラントでした。
葛飾応為の作品もレンブラントに負けず劣らず陰影に満ちた作品なのです。
 
ちなみに下の画像はレンブラントの有名な「夜警」という作品です。
葛飾応為の作品と比べてみてください。



この「大浮世絵展」は3月2日まで江戸東京博物館で開催され、
その後は名古屋市博物館/年3月11日(火)~5月6日(火)、
山口県立美術館/5月16日(金)~7月13日(日)を巡回するそうです。 
 

クエストリー:http://www.questory.co.jp
クエストリー・ブランディングクラブ:http://www.questory.co.jp/tabid/120/Default.aspx

2014年01月06日(月)更新

久米信行さんの『ピンで生きなさい』を読了

「小さくても光り輝くブランド」をプロデュースしているクエストリーの櫻田です。

 
師匠として尊敬している久米信行さんの
『ピンで生きなさい』(ポプラ新書)を年末に読了しました。
本をいただき、出版記念の会にも参加しながら、読み終わるのが遅くなりました。





久米さんと始めてお会いしたのは、 2008年11月05日のこと。
東京都中央区の「へそ展」で開催された久米さんの講演に
まったく予備知識なく参加したのです。


その時の印象は強烈。仕事の方向性がぼんやりとしていた時でしたので、
この人にはもう一度会わなくてはとすぐに名刺交換をしました
(1番と思ったのですが、2番でした)。

もう一度お会いしたい旨を伝えると、「ランチをいっしょに食べましょう」との言葉。
以来、師匠のお一人です。弊社の集まりでは毎年講演していただいています。



本書には、ピンで生きるためのヒントが31章にまとまられています。
僕も中小企業の経営者の一人として、
そうだよなあ、そうだよなと感じるところ極めて多い本です。

もちろん中小企業であろうとも会社は組織です。
それでもやはりピンの視点がなければ中小企業の経営の舵取りをすることは難しい・・・。


ちょっと乱暴な言い方かもしれないけど「ピンの視点がなければやってられない」。
中小企業は名刺にも看板にも頼れません。

それらを盾にした相手にこれまでどれだけ腹を立てたことか。
とくに創業間もないころの銀行の対応はひどかったなあ。
「嫌ならよそへどうぞ」と言い放ったTM銀行の対応にはいまでも怒りがぶり返します。


いっしょに会社を立ち上げた仲間はいましたが、やはり孤独でした。

さすがにいまでは腹を立てても何も変わらない、
それよりもいま目の前の厄介ごとを少しでも楽しもうと思えるようになりました
(時々そうでもなくなりますが・・・)。そう思わないとやってられないのが本音です。



多くの経営者がそうかもしれませんが、
経営の舵取りに迷い苦しみ、時にはぶれる時があります。
時にはそうではないだろうと思いながらも失敗の道に踏み込んでいきます。

そのたびに仲間や周りを振り回している自分に嫌気がさしてきます。
そんな時のために、第4章には「ピンで生きるのが辛くなったとき」が用意されています。


ピンで生きる人は、「孤独になることを厭わない力=孤独力」が、
自己成長や自己実現のエンジンになることを確信している。

何よりも大切なことは、孤独に「道」を歩んでいる同志が、
今も昔も「どこかにいる」と信じていることだ。

独りで道を歩む有名無名の同志たちが社会を革新してきた。


・・・しみじと感じます。いいですねえ。


僕も一冊だけですが、本を出しているので感じるのですが、
『ピンで生きなさい』は目次構成がしっかりとしています。

あとがきを読むと久米さんと編集者の力の結晶ということがよくわかります。
久米さんのお人柄なんだろうなあ。

中小企業の経営者にこそ読んで欲しい一冊です。
あっ、もちろん経営者でなくてもお勧めですよ。ぜひ、ご一読を。



クエストリー:http://www.questory.co.jp
クエストリー・ブランディングクラブ:http://www.questory.co.jp/tabid/120/Default.aspx