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2019年04月14日(日)更新

上質な短編小説のような映画『マイ・ブックショップ』

「佳作」という言葉があります。

「出来栄えのいい作品」といった意味でしょうが、
個人的にはこれに「上質で」がつくように思います。


昨日、シネスイッチ銀座で観た映画『マイ・ブックショップ』はまさに佳作でした。
http://mybookshop.jp/

英国の文学賞ブッカー賞を受賞したペネロピ・フィッツジェラルドの小説を
『死ぬまでにしたい10のこと』のイザベル・コイシェ監督が映画化した作品です。


主演のエミリー・モーティーマーが素晴らしい、脇を固める俳優もいいですね。
書店を手伝う少女を演じたオナー・ニーフシーはこれからが楽しみ。


ファッションや小物のスタイリングも見事です
(画像はオフィシャルサイトから)


舞台は1959年の英国のある海岸地方の町、
書店が1軒もないこの町でフローレンスは戦争で亡くなった夫との夢だった書店を開業しようとします。

彼女はオールドハウスと呼ばれる廃屋同然の建物を手に入れ、念願の書店を開業するですが、
田舎の小さなコミュニティにはそれを快く思わない人たちがいます。

開業後のストーリーは観てのお楽しみということで書きませんが、
本好き、書店好きにとってはたまらない作品です。


こんな書店が近くにあったら通うだろうなあ。
(画像はオフィシャルサイトから)


自分の好きなことをやること、店を開業するために必要なこと
小さなコミュニティの残酷さ、利己的な嫉妬する心、ぶれない静かな勇気・・・

もう少し軽めの作品かと思ったのですが、
奥が深いというか、いろいろなことを感じさせてくれます。


ところで、作品のなかで作家レイ・ブラッドベリの『華氏451度』というSF小説が出てくます。

「華氏451度=摂氏222度」とは(本の)紙が燃え始める温度のこと。
これがラストシーンを印象付けています。


「上質で出来栄えのいい短編小説のような作品」
今年に入って観た映画では一番のおすすめです。



■「5月度ブランディングセッション」━━━━━━━━━━ 



◆テーマ
「人に寄り添う経営」

●日 時:2019年5月15日(水)13:30~17:00(受付開始 13:10)
●会 場:銀座ブロッサム(中央会館)7階 ローズ

◆ゲストスピーカー
人の日常によりそう経営でありたい
行列ができるコッペパン専門店が生まれた理由 

吉田知史氏 株式会社吉田屋/吉田パン 取締役取締役


▼お問合せ・お申込みは下記からどうぞ
株式会社クエストリー
http://www.questory.co.jp/tabid/94/Default.aspx 
または 03-5148-2508まで