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2016年11月15日(火)更新

一途ということ

一途な人ってすごいと思う。僕のまわりにもそんな人がたくさんいます。

一途というと、クレージーなくらいのめり込んでいるイメージがあるけれども、
僕の周りの一途な人たちは、冷静に状況をみきわめている見極める眼を持っています。

クレージーであることも大事だけれども、
一途というのは瞬間的なことではなく継続性だと思う。

僕が思う一途な人とは、自分の関わることを天職だと考えて、やり続けているような人です。


思えば、建具の職人だった僕の父親がそうだった。

毎日同じ時間に仕事を始め、同じ時間にお茶を飲み、同じ時間に昼食を取り、
同じ時間に仕事を終えて、同じ時間に自分で熱燗をつけ・・・
もうきりがないからこのへんで止めるけれども、いつもそうだった。

子供心に感じたのは、仕事には厳しい人だった。
いつも突き詰めたような顔をして、一人で仕事と向かい合っていた。

一途な人は、いつも同じことをやっているように思うけれども、本当は飽きっぽい。

たぶん、継続していると、いろいろなことが見えてくる、
だからやり方を改善したくなるのだと思う。

誤解を承知で言うのだけれども、
もしかしたらお客様のためよりも自分のためなのかもしれない。


父親が亡くなった後に、父がずっと書いていた日記を読んだ。
その中に社会や政治に対する厳しい意見があった。

そんなことには無関心だと思っていたが、実はそうではなかったことに驚かされた。


いまは一途な人が少なくなっているように思う。
簡単に楽して儲けることが、時代的には賢いのかもしれない。

でも、一途の人がいなくなった世の中はかなり殺伐としているような気がする。

6年前に亡くなった父の写真を見ていると、愚直でも一途な人生がいいなあと思う。
「思うのならばとことんやれよ」、そんな声が聞こえたような気がしました。
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