大きくする 標準 小さくする

2012年09月21日(金)更新

靴磨きにもブランディングが必要だ!

「人々が幸せになるブランドをプロデュースする」クエストリーの櫻田です。


 
先日Facebookでも紹介しましたが、有楽町の駅前のガード下に「靴磨き」職人がいました。
いましたと書いたのは、この春あるから姿が見えなくなっていたからです。

僕も時々利用していましたので、どうしたのかなあと思っていました。
 
ところが、先週出勤途中にに有楽町駅を出ると、
「千葉スペシャル 靴磨き、交通会館の1階でいやっています」という看板が目に付いたのです。
交通会館は前の場所のすぐ近く、すぐ行ってみると、いました、いました。
 
ちなみに「千葉スペシャル」とは、千葉さんという
靴磨きの親方みたいな人が開発したクリームのこと。



驚いたのは靴磨きをする人のイメージがまったく違っちゃったことです。
ガード下の時は普通の恰好で、季節によってはジャージーやジャンパー姿の時もあったと思います。
 
しかし、交通会館では蝶ネクタイとハンチング、洋服もしかもベスト着用です。

早速、靴磨きをお願いいしたのですが、その時におじさんに聞いた話では、
ガード下が警察や区役所の指導で営業許可が認められなくなり、営業を一時期中断していたとのこと。

 「以前は何となく見過ごしてくれていたみたいだったけど、若手の担当者になって厳しくなったんだよね。」
「でもずいぶんイメージ変わったね」
「これかい、親方がこれからはイメージが大事だといってね。」
「カッコイイじゃあないですか」
「実はこのメガネは伊達なんだ。髭もはやせっていわれたんだが、それだけは勘弁してもらったんだよ」
 
なるほどねえ、見た目のイメージも「選ばれる理由」のひとつだですからね。

もちろん、ガード下時代にかなりの数の顧客を持っていました。
それは僕も含めて靴磨きの仕上がりに満足していたから。

値段は100円上がって1000円になったけど復活はうれしいことです。
 
と思っていていたところに、昨日の日経新聞にこの靴磨きのことが記事で掲載されていました。
やはり熱烈なファンの後押しで復活が決まったようです。
知らなかったけれども、約15年前からやっているとのこと。
 
常連顧客は2千~3千人、1日の利用客数は80人程度。
1,000円の客単価だと年間売上は2,800万円ということになるね。恐るべしだね。
 
ちなみに記事によると、ユニフォームは「ユナイテッドアローズ」が、
顧客用の椅子などは内装大手の乃村工芸社が企画したとのことですね。これもやるなあ。