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2012年10月24日(水)更新

ドイツの「カルフ」という町の思い出

「人々が幸せになるブランド」をプロデュースするクエストリーの櫻田です。
 
3年前の秋に仕事でドイツのドイツ南西部の
バーデン=ヴュルテンベルク州にある「カルフ」という町を訪れました。

仕事自体は最終的にはうまくいかず、ちょっと後味の悪いものになりましたが、
「カルフ」の街はいまでも印象的に記憶に残っています。


 
人口2万人強の田舎の小さな町のひとつである「カルフ」は、
20世紀前半のドイツ文学を代表する作家「ヘルマン・ヘッセ」(1877年-1962年)の
生誕の場所として知られています。
 
美しい木組み家屋が並ぶマルクト広場の突き当たりには、
直筆原稿や水彩画、貴重な写真などを展示する「ヘルマン・ヘッセ博物館」があります。
町中でも「ヘッセ」の銅像やレリーフが見受けられます。


 
日本で「ヘッセ」の作品として有名なのは「車輪の下」ですが、
他にも「郷愁」「春の嵐」「クジャクヤママユ」「クヌルプ」「青春は美わし」「デミアン」
「メルヒェン」「シッダールタ」「荒野のおおかみ」「知と愛」「少年の日の思い出」などがあります。
 
といっても高校生の時に読んだ「車輪の下」以外は読んだことがありませんが・・・・。

「車輪の下」は「ヘッセ」の自伝的な要素が強い作品ですが、
古典的な訳に抵抗感があり、まったく印象に残っていません。いま出版されているのは違うのかな。
 
「ヘッセ」の作品はどれも難解で重厚ですが、
風景や植物を描いた水彩画や、絵に人生の生き方を書き添えた晩年の詩文集からは
穏やかな人柄が感じられます。

そういえば何年か前に「庭仕事の愉しみ」という本も話題になりましたね。
 
その「ヘルマン・ヘッセ」は通じて数々の名言を残していますが、経営にも通じるものがあります。
例えばそのひとつが次の言葉、混迷の時代にふさわしいと思いませんか。
 
「鳥は卵からむりやり出ようとする。卵は世界である。
生まれ出ようとする者は、一つの世界を破壊しなければならない。」

 
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