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2011年12月19日(月)更新

ブランディングの3点セットとは?

ある経営者の方と話をしていて「ミッションが大事なのはわかるけど、
それで業績が良くなるのか」という話になりました。

たたき上げの創業社長の言葉だけになかなか迫力があります。
どうも「ミッション」をふわふわした空理空論のように感じているようです。

「ミッション」は経営の軸をなすものであり、社会のなかで果たすべき役割の様なものです。
なぜ事業をするのか、何のために会社があるのかを整理し、明文化したものですね。
まあ、ざっくり言うと経営の方向性と言ってもいいかもしれません。

ところで、冒頭の経営の方への返答ですが、
「そりゃあミッションさえあれば業績バンバンと言うほど世の中は甘くはないですよ」。
するとその方はすごくうれしそうな顔をされ、
「そうだよなあ、でもミッションは大事だよ、問題はそれをどうするかだな」さすがです。

その後、語りあったのは、「ミッション(方向)」を具現化する
「仕組み」とそれを実行する「日々の努力」がなければ、
「ミッション」だけではお題目になってしまうと言うこと。
これで話が一致しました。よっしゃあ、といった感じでしたね。

「仕組み」とはミッションを実現するための“条件”です。
この条件づくりがうまくいかないと、「ミッション」は現場に伝わりません。
ブランディングプロジェクトでもこの条件づくりに相当の時間を掛けます。

言い換えれば、“条件”とはミッションを実現するための根拠。
どうやれば、どういう結果が出て、それがミッションの実現にどうつながるかと言うことです。

根拠のないものには人は動かされませんよね。
とくにいまの若者は、四の五の言わずに、とにかくやってみろでは力が入りません。

「仕組み」は現場で「日々の努力」として活かされて初めて機能します。
その「日々の努力」を成果につなげるには、“段取り”と実行が必要。
伸びている会社は基本業務の段取りと実行が実によく出来ています。
ある意味ではいい習慣が身についているんですね。

今日のまとめ。「ミッション」を掲げていても業績に跳ね返ってこない理由は、
「仕組み」「日々の努力」がセットになっていないからです。

まあ、その前に「ミッション」そのものに魂が込められていなければ、
どうやっても無理ですけどね。