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2017年01月19日(木)更新

昨日の「1月度ブランディングセッション」での学び

昨日、クエストリー・ブランディングクラブの
「1月度ブランディングセッション」を開催いたしました。

テーマは「リアル店舗だから出来るニーズのつくり方」でした。
 


ちなみに、ブランディングクラブは「ブランドになることを目指す」経営者の集まりです。
詳しくはこちらをご覧ください。http://www.questory.co.jp/tabid/120/Default.aspx
 
今回、ゲストスピーカーでお招きしたのは群馬県高崎市と伊勢崎市で
文房具の専門店「 Hi-NOTE」を展開している株式会社アサヒ商会の廣瀬一成社長です。
 
廣瀬社長の「ニーズをつくれる社員をつくる」と題した講演をお聞きし、
参加者同士でディスカッションした3時間半は実に濃厚な時間でした。



文房具を専門に取り扱っているお店ってあるようでいて意外とありません。

大手の量販店は必ず扱っていますし、ホームセンターや書店、
雑貨店やファンシーショップにもあります。
 
会社ではアスクルを使っているし、
Amazonや楽天などのネット通販でももちろん取り扱っています。
 
購買チャネルが多様化する中で
地域の小売店が生き残っていくのは並大抵のことではありません。

 

しかし、そんな厳しい環境下で「 Hi-NOTE」はリニューアルをした7年前と比較すると
売上で175%、客数で280%の伸びを示し、粗利益率も10%アップさせています。
 
「その要因は何でしょうか?」

詳しくは来週月曜日に配信をするクラブ会報に掲載しますが、
講演の中で気になるポイントをランダムに列挙します。
 

・文房具の価値って何だろう?必需の取り合いから需要喚起型へ
・現場にいるのは社員、社員がニーズを作れなければ上手くいかない
・直近の利益よりマーケット拡大を重視
・「好き嫌い」がキー、選ばれるための個性(嫌われるよりも無個性がダメ)
・いまないものではなく、いまあるものを再編集する発想力がカギ
・理念×実行=成果(行動しなければ現場では成果は出ない)
・インプット(理念)からアウトプット(行動)重視へ
・需要が減るのは大前提
・中小企業だからマクロに左右されない
・正解は我々ではなく、お客さま
・お金を使ってお金を稼ぐ
・80%で OKとする

 

2017年01月17日(火)更新

変化に対するアレルギーの乗り越え方

経営者ならば必ず経験していると思うのですが、
これまでやったことがないことに取り組もうとすると、
周囲からさまざまな不安(いや批難や反発かな)の声が上がります。

仕事柄、この手のことによく出くわします。

失敗するかも?、お客が減るかも?、売上が落ちるかも?、批判されるかも?……
かも、かも、かもで、まさにかもの大合唱です。



その結果、どうなるかというと、
そうは言っても、とりあえず、そのうちに、という言葉が頻発するのです。

見込みがないとわかっていても、現状の無難なやり方に固執するわけです。


新しいことの始まりには、必ずアレルギーが発生します。
しかし、アレルギーは変化のために必要なプロセスです。
(花粉症も同じ原理、異物を出そうとしているのですから)


アレルギーで思い出すのは、ストラビンスキーのバレエ音楽「春の祭典」。
TV朝日の「題名のない音楽会21」で20世紀の名曲ベスト30に選ばれた楽曲です。

しかし、この楽曲が1913年にパリで初演された時にはそれは大変だったようです。

これまでになかった複雑なリズムと不協和音、従来のバレエにはない衣装と振付に、
観客の多くはいらだち、ブーイングが起こり、演奏が聞こえなくなったといいます。

要は新しい音楽を受け入れられなかったわけです。

演奏の途中に、一部の称賛派と大半の批判派の間には
けんかも始まったというのですから大混乱です。

振り付け担当のニジンスキーは、舞台で踊るバレリーナのために、
舞台の袖で手拍子を打っていたといいます。

ちょっとYouTubeで聴いてみてください。
まあ、当時としてはクラシックの概念を超えていたのだと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=frGxP04n39I



話しが横道にそれましたが、アレルギーのもとをていねいに聞いてみると、
そこには、変化に対する不安やプライドを損なわれることへの感情があります。

同じ土俵で不安や感情を押さえ込もうとすると、アレルギーはさらに増発します。


まずは、これまでの成果や努力を評価し、
会社や店を良くしたいという思いを確認した上で、
「何を目指しているのか?」「どうあるべきなのか?」を語ることです。

ここが曖昧だから、ああだ、こうだの繰り返しになるのです。

2017年01月15日(日)更新

いぶし銀のようなピアニスト

日曜日の午後、ジャズを聴きながら仕事をしていると
ピアニストのデューク・ジョーダンが作曲した「No Problem」が流れてきました。

この「No Problem」は、題名がそうだからではなく、
気分が滅入ったり、落ち込んだりしたときによく聴きます。

僕にとっては、精神安定剤のような一曲です。

まずは、このYouTubeをお聴きください。
https://www.youtube.com/watch?v=pFBVAeowI0Y


実はこの曲は別名『危険な関係のブルース』とも名付けられています。
『危険な関係』とは1959年に公開されたロジェ・ヴァディ監督のフランス映画です。



当時、フランス映画ではジャズを映画音楽として使う事が流行していました。

『危険な関係』のオリジナル曲は、フランス人のジャック・マレーと、
当時フランスに滞在していたピアニストのデューク・ジョーダンが作曲しました。

そして、演奏したのは、アート・ブレイキーとジャズ・メッセンジャーズ。

アート・ブレイキーの人気もあり、『危険な関係のブルース』は大ヒットしたのですが、
作曲者としてクレジットされたのは、ジャック・マレーの名前のみでした。

デューク・ジョーダンの名前は一切記載されていなかったのです。
当然、ジョーダンには印税は入ってきませんでした。


デューク・ジョーダンは、物や名声に執着しない性格で、
華やかなスポットライトとは無縁の人でした。



若い頃は相当喧嘩っぱやかったようですが、人が良すぎることも災いして、
1960年代に入ると演奏の仕事がなくなり、タクシーの運転手をしていた時期もありました。

10年間ほどジャズ界から遠ざかっていたジョーダンですが、
1970年代に入ると心機一転ヨーロッパを中心に演奏活動を再開します。


『FLIGHT TO DENMARK』とタイトルされたこのアルバムは、
カムバックした直後の1973年にコペンハーゲンで録音されたものです。

北欧の雪景色の中に立つジョーダンの姿はぐっとくるものがあります。
ジャケ買いしたジャズファンも多いと思います(僕もその一人です)。



決して派手さはありませんが、訥々とした響きが心を穏やかにさせてくれる演奏です。
このアルバムによって、ジョーダンは復活を遂げるきっかけをつかむのです。

その後もジョーダンはヨーロッパを中心に活動を続け、
2006年8月8日、デンマークで亡くなりました。享年84歳でした。

デューク・ジョーダン、まさにいぶし銀のようなピアニストです。

2017年01月14日(土)更新

「ていねい」って何だろう?  

今日も出社前にマンションに隣接しているクリーニング店に立ち寄りました。

「櫻田さん、おはようございます」とすぐに名前を読んでくれるのはうれしい。
事務処理もテキパキとして好感が持てます。
 
代金を支払った後に、引き換え伝票をもらうのですが、
必ず折り畳んで、ケースの中に入れてくれます。

店を出る時には「櫻田さん行ってらっしゃいませ」と明るい声で送り出してくれます。
 

「ていねいな接客」ってこういうことなのだろうと思う。
つまり、他が何となくやっていることを、意識してやることです。

たぶん、日常の暮らしや仕事も同じなんだろうと思う。
 

ドアの開け閉めをていねいにやる。紅茶をていねいに淹れて、ていねいに味わって飲む。
ワイングラスをきれいに磨く、部屋の空気をこまめに入れ替える・・・。
 
 

資料をきちんと揃えて止める、メモをていねいに取る、PCの連絡帳を整理する、
気に入っている本をていねいに再読する、電話にていねいに出る・・・。


 
そんな毎日のことを、ちょっと意識するだけで、
暮らしや仕事が変わってくるような気がします。

ここまで書いたところで、紅茶が飲みたくなたので休憩です。
もうひと仕事終わらせて、今日は早めに帰ります。

2017年01月11日(水)更新

求めているのは解決策です!

長年いっしょに暮らしていても、夫婦というのはなかなか価値観が合わないことがあります。
まあ、お互いに別な人格を持っているのだから当たり前なのですが・・・。
 

年末年始休暇に入った時のこと、
新しい年のカレンダーを用意しなければという話になりました。

ここ5年ほどは仕事関係のカメラマンが撮影した
ペーパーアートをテーマにしたカレンダーを会社でも自宅でも使っていました。
 
素敵なペーパーアートの写真とちょうどいいサイズが気に入っていました。
ところが今年は諸事情があって作成していないとのこと。

そのうち手頃なものが手に入ると思っているうちに年末になったわけです。
 

「忘年会でいただいてきたお相撲のカレンダーがあるんじゃなかったけ?」とかみさんの声。

確かにお取引先からいただいた立派な大相撲のカレンダーはありますよ。
これはこれですごくいいのです。



しかし、リビングのカレンダーは、出張予定を書き込むのでシンプルなものでなければダメ、
さらにリビングの壁のサイズに合うのはA4からB4くらいまでのもの、これも譲れない。
 

「なんだっていいじゃあないの」と被せるかみさん
「センスのない奴だな」と思うけれども、声には出しては言わない。

こちらの思っているカレンダーを伝えると、
「それだったら100円ショップにでもあるんじゃあないの」。

  「100円ショップにあるわけないじゃないか」これも思っても言わない。


その日の夕方に散髪に行った時に、
すぐ近くに100円ショップがあったのを思い出し、念のために立ち寄りました。
 
すると、そこにあるじゃあないですか、こちらの希望のカレンダーが・・・。



価格は108円、もちろん即購入です。念のために100円だから買ったわけではありません。
2000円くらいまででもこちらの期待要望にぴったりであれば買うつもりでした。
それがたまたま100円ショップにあったわけです。
 

たかがカレンダーですが、されどカレンダーです。
求めていたのはこちらの課題を解決するためのモノです。

この感覚が弱いといくら価格を下げても売れません。

でも頭ではわかっていても、
多くの会社や店が品質や価格やデザインだけで勝負をしようとします。

結果的に出る言葉は「いい品なのに売れない」
実は売れないのではなく、買う理由が見出せないだけです。

 
ちなみにかみさんには100円ショップで買ったと言っていません。
たぶんわかっていると思いますが・・・。
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