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2013年12月02日(月)更新

食の安全とおいしさを本気で考えるとこうなる

「小さくても光り輝くブランド」を支援しているクエストリーの櫻田です。
 

「クエストリー・ブランディングクラブ」というグループを主宰しています。
業種、業態はさまざま、ブランディングに本気で取り組む経営者の集まりです。
グループの活動は弊社のホームページをご覧ください。http://www.questory.co.jp
 
以前から、会員同士のコラボレーションの場を作りたいと思っていました。
今日がその第1回目。会員のバル.ジャパンがグループ会社として11月から事業を始めた
太田市場にある牡蠣の仲卸「山小三(やまこさ)」さんの見学会を行いました。

山小三(やまこさ):http://yamakosa.com
バル.ジャパン:http://www.barjapan.co.jp
 
9時45分に京浜急行の平和島駅に集合したのは、
クラブ会員の5名と会員からのご紹介の2名の計7名。全員が飲食店関係の方です。
早速、太田市場に移動して牡蠣の仲卸の山小三さんを訪問しました。


お二人はご予定があり早めにお帰りになりました。
 

このところ食品の偽装問題がニュースをにぎわせています。
自社の利益追求だけを考えた偽装は見逃せませんが、もっと根本的な流通や管理にも問題があります。
今回のコラボレーションミーティングはその食品の安全性を考える機会でもありました。
 
牡蠣と言うと、必ず身近に一人くらいは当たったことがある人がいますよね。
しかし、バル.ジャパンさんが運営しているオイスターバー&レストラン「オストレア」では
営業を始めて6年が経ちますが、一度も当たった人はいません。
 
牡蠣は1日に200リットルの海水を吸い込み、吐き出すのだそうです。
海水には一定数の細菌が常時存在しているのだそうです。
例えばノロウイルスなどが体内に残ったままの牡蠣を食べると問題が起きます。
 
 


牡蠣に付着した細菌類は紫外線殺菌灯で
照射した海水に24時間以上つけることで99.9%は除去できるのだそうです。
同社では生産者の下で24時間~72時間紫外線殺菌海水に保管された安全な牡蠣のみを扱っています。

海のミルクと言われる栄養抱負で消化のよい牡蠣は実は産地ごとに味が異なります。
牡蠣は大量の海水で体内を濾過することにより、
山から河川を通じて流れ込んだ養や栄養を取り込み、産地ごとの牡蠣の味が生まれるのだそうです。

しかし、海水を大量に取り入れて吐き出す、この牡蠣の特性によって問題がおきます。
産地の違う牡蠣を同じ海水の中に入れてしばらくすると、
吸い込んだ海水によって全部が同じ味になってしまうのだそうです。これって知りませんでした。


海の栄養たっぷりの牡蠣を試食させていただきました。
 
 
同社ではこの問題を解決するために、多額の費用を掛けて
世界初の減菌・衛生施設を太田市場内に作りました。

この施設では、5℃以下に保った紫外線殺菌された海水ミストを噴霧し、
牡蠣を冬眠状態にさせています。
 
海水の出し入れがないので、牡蠣は産地の風味をそのまま閉じ込めたまま眠っています。
鮮度やおいしさが損なわれないのはもちろんのこと、さらにはアミノ酸が増すと言われています。

海水ではなく冬眠させて保管する、これってコロンブスの卵的な発想の展開です。


減菌・衛生施設に入るために白衣に着替えました。
なんだかみんな嬉しそうです。
 

さらにもうひとつのこだわりは「スラリーアイス」です。
これは牡蠣を塩分1%の人工海水で作った雪に近いみぞれ状のアイスです。

これで牡蠣を包み込んで送るとアイスは溶けることなく、
均一に冷却でき、鮮度の低下を押さえることができるのだそうです。
 

これが魔法の氷「スラリーアイス」です。


長々と書きましたが、それだけすごい鮮度管理と発送の仕組みです。
安全で新鮮な牡蠣を味わっていただきたいと言う
山小三とバル.ジャパンさんの思いは参加者に着実に届きました。

初めて開催した「コラボレーションミーティング」ですが、
ここから会員同士の新しいコラボレーションが生まれそうです。

 
株式会社 クエストリー:http://www.questory.co.jp

クエストリー・ブランディングクラブ:http://www.questory.co.jp/tabid/120/Default.aspx
 
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