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2017年01月17日(火)更新

変化に対するアレルギーの乗り越え方

経営者ならば必ず経験していると思うのですが、
これまでやったことがないことに取り組もうとすると、
周囲からさまざまな不安(いや批難や反発かな)の声が上がります。

仕事柄、この手のことによく出くわします。

失敗するかも?、お客が減るかも?、売上が落ちるかも?、批判されるかも?……
かも、かも、かもで、まさにかもの大合唱です。



その結果、どうなるかというと、
そうは言っても、とりあえず、そのうちに、という言葉が頻発するのです。

見込みがないとわかっていても、現状の無難なやり方に固執するわけです。


新しいことの始まりには、必ずアレルギーが発生します。
しかし、アレルギーは変化のために必要なプロセスです。
(花粉症も同じ原理、異物を出そうとしているのですから)


アレルギーで思い出すのは、ストラビンスキーのバレエ音楽「春の祭典」。
TV朝日の「題名のない音楽会21」で20世紀の名曲ベスト30に選ばれた楽曲です。

しかし、この楽曲が1913年にパリで初演された時にはそれは大変だったようです。

これまでになかった複雑なリズムと不協和音、従来のバレエにはない衣装と振付に、
観客の多くはいらだち、ブーイングが起こり、演奏が聞こえなくなったといいます。

要は新しい音楽を受け入れられなかったわけです。

演奏の途中に、一部の称賛派と大半の批判派の間には
けんかも始まったというのですから大混乱です。

振り付け担当のニジンスキーは、舞台で踊るバレリーナのために、
舞台の袖で手拍子を打っていたといいます。

ちょっとYouTubeで聴いてみてください。
まあ、当時としてはクラシックの概念を超えていたのだと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=frGxP04n39I



話しが横道にそれましたが、アレルギーのもとをていねいに聞いてみると、
そこには、変化に対する不安やプライドを損なわれることへの感情があります。

同じ土俵で不安や感情を押さえ込もうとすると、アレルギーはさらに増発します。


まずは、これまでの成果や努力を評価し、
会社や店を良くしたいという思いを確認した上で、
「何を目指しているのか?」「どうあるべきなのか?」を語ることです。

ここが曖昧だから、ああだ、こうだの繰り返しになるのです。
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