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2014年07月12日(土)更新

​創り手、助け手、使い手

「小さくても光り輝くブランドをプロデュースしている」クエストリーの櫻田です。


このところ、地方の行政といっしょに
地域の仕組みや特産物のブランディングに取り組み仕事が増えています。

先日も九州の某市の地元の産物のブランディングを
お手伝いするお話しをいただきました。


その中で感じることは、流通が「川上、川中、川下」というタテの流れから、
「創り手、助け手、使い手」という円の循環に変わってきていることです。


前者のタテの流れでは、
それぞれが受け持つ領域を自分で守るということが前提条件でした。 

でも、この発想と仕組みが限界に来ているのだと思います。
いまや部分最適だけでは生き残れません。


後者は「創り手、助け手、使い手」の各々が社会とつながっており、
全体がバランスよく調和しないと、よりよい関係は生まれません。

利益やメリットは相互の調和の中から最適なものを生み出されていきます。

つまり、「創り手、助け手、使い手」が、
全体最適で物事を解決するネットワーク型でなければ成り立たなくなっているのです。

つくづく社会の枠組みが大きく変化してきているのを感じざるを得ません。
九州のブランディングプロジェクトは8月からスタートです。



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クエストリー・ブランディングクラブ
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2014年07月12日(土)更新

父のこと・・・・職人、読書、日記

「小さくても光り輝くブランドをプロデュースしている】クエストリーの櫻田です。


8月のお盆の時に、父の墓参りに実家に行くつもりですが、
いつ行こうかと、スケジュールを調整しているときに思い出したことがありました。

それは読書についてのことです。
4年前に亡くなった父は本が好きな人でした。

 
父の仕事は襖、欄間、障子などを作る建具の職人でした。

そんな父が、いまの僕と同じ頃の、50歳の後半に、
職人の仕事を辞め、地元の工場に勤め始めました。

当時は別段何も感じませんでしたが、
いま思うと職人としてでは、生計が難しくなったからだと思います。
 
その仕事も5年ほど続けて辞めて、60代の半ばからは、畑仕事と読書の毎日でした。


亡くなった後に、父が60代の後半から書き続けていた日記を読みましたが、
日々の移ろいが毎日数行だけ書き留められたシンプルなものでした。
 
時には、政治に対する不満を短く、しかし厳しく書いていました。
僕が実家に帰省した日にちを追ってみると、「弘文帰省」としか書いてありません。

息子としては正直、物足りない感じでした。
 

父が職人を辞めた時に、使っていた道具を欲しいと言ったことがあります。
結果的には、父はほとんどの道具を知り合いの職人に譲り、息子には残しませんでした。

それにたいする不満をいうと、睨むような表情で
「お前が使えるわけがないだろう」という一言。

まあ、その通りといえばそうです。こちらの不満顔に対しては、一切反論の余地もなし、
この話は終わりと涼しい顔で新聞を読んでいました。

「使ってこそ道具」という、父なりの道具に対するこだわりと愛情があったのだと思います。

 
その父が、仕事を完全に辞めた後、はたからみてもおかしいと思うほど本を読み始めました。

本は好きなことは好きでしたが、乱読もはなはだしいほどの乱読。
歴史的な本もあれば、通俗と思われるような小説もありと、何でもこいの状態でした。
 
本にのめり込みすぎだと母が心配して、電話をしてきたくらいです。

母にはそのうち飽きるからと言いましたが、
正直言って本にのめり込む父のことがいいなあと思いました。

恐らく父にすれば、これまで読みたかったけれどもそうではない状況だったのだと思います。


そんな父の影響かどうか、こちらも本が好き。
一種の習慣ですが、寝る前に本を開かないと眠れません。

予定では、8月15日頃に実家に行くつもりです。
そのときに、また父の日記を読んでみようと思います。

父を知る何か新しい発見があるような気がしています。



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