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2014年06月05日(木)更新

​「大坊珈琲店」の世界観

「小さくても光り輝くブランド」をプロデュースしているクエストリーの櫻田です。
 

昨年暮れに東京・青山の「大坊珈琲店」が、ビルの建て直しで38年の歴史を閉じました。
このお店は20年近く通ったお店です。

残念なことに閉店を知ったのは今年に入ってからでした。
もう一度行きたかったと悔やんだのですが、それも後の祭りです。

実はこの8年間ほどはある事情によって
珈琲が飲めないわけではないのですが、少々苦手になりました。

しかし、青山に行ったときは、時間が許す限り「大坊珈琲店」に立ち寄りました。

 


なぜ珈琲が苦手になってもなぜ足を運ぶのか………?
それは僕が「大坊珈琲店」の大ファンだからです。


思いつくままに僕が「大坊珈琲店」で気に入っていたことを挙げてみますね。
それを考えることが、ファンづくりのヒントになると思います。
 
店内には店主の大坊さん自らが、手回しの焙煎機でローストした
珈琲のいい香りが漂っていました。

濃さを番号でオーダーをする深入りの珈琲がおいしいこと。

口数が少ないオーナーが珈琲を淹れる様子の素晴らしいこと。
カウンターに座ると、その様子を見ることが出来ました。
 
珈琲カップも上質感がありました。ミルクコーヒーは抹茶茶碗でした。
チーズケーキもおいしかったなあ。

木肌のはっきりとした木製のカウンターやテーブルや椅子の味わいも好きでした。
カウンターは経年変化で手前側に反っていました。

店内にはいつも使い込まれた清潔感が漂っていました。


 
小さな音量でジャズが流れているのも気に入っていました。
入り口近くに架けられていた女性を描いた油絵もよかったなあ。
カウンターの上に早川のポケットミステリーが並んでいたのもたまりません。

 
馴れ馴れしくもなく、よそよそしくもないスタッフと客との適度な距離感も心地よかったですね。

ああ、それから客層も良かったですね。
大声で喋ったり、バカ笑いするような人も少なく、
狭い店でしたので、上手に譲り合って座っていました。


 
作家(村上春樹さんもその一人です)や映画や音楽の関係者も通ったと言います。
閉店が決まり、私家版の「大坊珈琲店」という書籍が限定1,000部で発売になりましたが、
寄稿しているのはそうそうたるメンバーです。
 

他にもたくさんありますが、こうやって挙げていくと、一つだけではなく、
それらが組合わさった「大坊珈琲店」の全体が気に入っていたのがわかります。

雰囲気と言う軽い言葉ではなく「大坊珈琲店」の世界観に強く惹かれたのです。
 

「世界観」………これがファンを生み出す源です。
次回は「世界観とは何か?」を考えてみたいと思います。
 


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