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2013年03月04日(月)更新

「外れないピアスの留め具」を開発した女性の話

「人々を幸せにするブランド」をプロデュースするクエストリーの櫻田です。
 

昨日の日経新聞・朝刊の春秋のコラムに「外れないピアスの留め具」を開発した
菊永英里さんのことが掲載されていました。
ジュエリー関係のお取引が多いので、気になって読みました。


 
菊永さんが、外れないピアスの留め具を開発するきっかけは
24歳の時に恋人からもらったピアスを失くして大げんかをしたこと。

菊永さんが友人に聞いてみると、ピアスの紛失に悩む女性が多かったのです。
 僕の知り合いでも、確かにピアスの留め具を失くしたという話はよく聞きますね。

菊永さんのすごいところは、外れない留め具を開発すればみんな喜ぶだろうと思い、
自分で図面を引き始め、試作や量産をしてくれる会社を探し出したこと。
 
インドや中国では精度が足りず、
最後は長野県の諏訪の時計部品をつくる会社が引き受けてくれたのだそうです。

勤め先も辞めて、自分で会社を設立し、特殊の内部構造の特許も取得、
いまでは5年前に発売したこの新型留め具を10万人の女性が愛用しているそうです。
 
菊永さんによれば、ピアス利用者の86%が紛失を経験しているそうです。

ジュエリーの業界は不況の影響で多くの企業や店が苦しんでいますが、
このピアスの例のようにまだまだ手が付いていないことがたくさんあります。
 
菊永さんの目標は「次は世界の市場に打って出る」こと。いいですねえ。
 
つくり手の発想ではなく、使い手の生活体験がそれを打ち破るシナリオですね。

まだまだつくり手や売り手の都合で出来上がっている商品やサービスがたくさんあります。
使い手の体験から改善できることが山ほどあるはず。問題はそれに気づくかどうか。


 
菊永さんはホームページでミッションを次のように語っています。
 
「もっと世の中がHAPPYになるには」
 
時代を変えてきた様々なすばらしいもの。
それらは全て誰かが頭の中で考えた“アイデア”が形になったことで創造されたものです。

それらを作り出せるのは選ばれた天才たちなんだ。私はずっとそう思っていました。

でも、本当にそうでしょうか。

私たちが、
「これって、こうしたら便利だよね」
「もっとこうだったらいいのに」
「こうなったらもっと楽しいよね!」
ふと思うところに、 大きな可能性が秘められているのではないかと思うのです。

「もっと世の中がHAPPYになるには」と常に考えながら
新しいアイデアを形にして、皆様にお届けできたら幸せです。

 
クリスメラキャッチ
http://www.chrysmela.com/


僕の初めて本が3月下旬に出版されます。