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2012年09月27日(木)更新

いいサービスって、心に余裕がないとできないよね。

「人々が幸せになるブランド」をプロデュースするクエストリーの櫻田です。
 
小売店の経営者とサービスの話をしていたときに、
「結局、心の余裕の問題なんだよなあ」という言葉が印象に残りました。
 
いま目の前のことでいっぱいになっていると、お客様のことを一番に考えようとしても、
どうしても自分の勝手が前に出てしまうという話です。
 
以前、ある宝飾店のミーティングでこんな話を聞きました。

そのお店で男性客が彼女にプレゼントするためにピアスを購入されたそうです。


 
そのピアスを彼女に贈ったところ、数日後にピアスの針が折れてしまったとのこと、
当然お客様はお店にクレームの電話を入れてきました。
 
そのクレームを受けた女性店長さんはお客様にこうお話されたそうです。

「本当に申し訳ございません。女性の方にお怪我はございませんでしたか?」
 
普通ならば、お詫びの後に返品交換やお金をお返しするというクレーム対応に話が進みます。
これも大事なのですが、一歩間違えるとお客様の怒りを抑えるすることが目的になってしまいます。
 
でも「お怪我はございませんでしたか?」という一言は本当にお客様を気遣ってのことです。
男性客にとっては自分の彼女だけにとくに心に響いたようです。
 
お客様の怒りは次第に治まり、結果的には笑顔で再来店してくれたそうです。

この女性店長の応対は考えて出来ることではありません。 
普段から思考回路がお客様のことを気遣うように出来ているのだと思います。
 
売れた事例だけを評価し、お客様に喜んでいただいた事例には無頓着な経営者が少なくありません。
 
建前ではなく、売り上げはお客様に喜んでいただいた結果です。

サービスの本当の意味を理解し、
お客様を喜ばせることができる仕組みと体質改善が大事ですね。