大きくする 標準 小さくする

2012年05月25日(金)更新

修せざれば現われず

「人々が幸せになるブランドをプロデュースする」クエストリーの櫻田です。
 
先日、福井の取引先から「道元禅師のメッセージ」と言うパンフレットをいただきました。

福井には道元禅師が開山した曹洞宗大本山「永平寺」があります。
パンフレットに書かれた「道元禅師」の教えのひとつが「修せざれば現われず」。
次のように解説が掲載されていました。
 
“知る”と言うことと“わかる”こととは違うのです。
知ってはいても実行に移さなければわかったことになりません。
薬の効能書を読んだだけでは病気は治りません。
禅も実行して初めて分かることなのです。


なかなか奥の深い言葉ですねえ。
 
私たちがブランディングでよく使う言葉のひとつに「腑に落ちる」があります。

道元禅師のメッセージの通り、知識があっても、それが腑に落ちないと、“わかった”にはならないのです。
腑に落ちていない行動は自信がなく、周囲を巻き込む力もありません。
 
ではどうしたら「腑に落ちる」のでしょうか。

もちろん、本を読んだり、講演を聞いたりすることも必要ですが、
これで「腑に落ちる」には、相当な問題意識と深い思考がないと難しい。
表面的な勉強だけで「わかったつもり」になると、かえって始末が悪いのです。
 
経験則ですが、「腑に落ちる」ためには「なぜ?」と言う問い掛けが不可欠です。

トヨタの改善運動のキーワードは「なぜなぜ5回」。
原因をとことん追究し、真の原因である“真因”を探り当てるには、
「なぜ?」を5回繰り返し、問題の核心を突いていくのです。
 
「腑に落ちる」も同様です。
「なぜ?」を繰り返し、もうこれ以上は難しいと思った時に、「そうか!」が生まれます。
アルキメデスが風呂の中で「アルキメデスの原理」を思いついた時の「エウレカ」がまさにこれですね。

あなたは今回のブログが腑に落ちましたか?