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2012年04月02日(月)更新

物語で商品・サービスをくるむ

「コツコツと努力しなければ偉い人にはなれないぞ」、
両親や目上の人からこんな風に言われたことってありませんか。
言われているけど、ちょっとカチンときますね。
とくに若い時には教訓的な話にはアレルギーを感じるのかもしれません。
 
イソップの寓話の「うさぎとかめ」の話をご存じだと思います。
丘の上までの競争でうさぎは途中油断して昼寝をしてしまいます。
かめはコツコツと一歩ずつ歩んでいき、最後にはゴールに到着します。

これって先ほどの「コツコツと努力」と同じ話ですよね。
 
ブランドは「幸せな記憶のスタンプ」ですが、
記憶に残らなければ、価値は生まれません。

記憶に残るためには「物語」が必要です。
ここで言う「物語」とは、商品やサービスの“モノ”としての価値に、
“思い”や“世界観”などの情緒的な価値を付加することです。
 
私たちは「物語」を3つに整理しています。

ひとつは“創り手の物語”です。
商品のバックストーリーを伝えることです。
どんな思いで作ったのか?どんなこだわりがあるのか?
“創り手”にとっては当たり前でも、
消費者からみると価値に思えることがたくさんあります。
 
2番目は“助け手の物語”です。
“助け手”とは消費者との接点にいる人たちのことですね。
小売店は“助け手”の代表です。インターネットのEショップもそうですね。
なぜこの品を選んだのか?どこに惚れたのか?………
これらが“助け手”の物語コンテンツです。
 
3番目は“使い手の物語”です。
その商品やサービスがあることによって、
どのような素晴らしい“コト”が起きるのかが物語の中心になります。
誰に伝える「物語」なのかを明確にすることがポイントですね。
別な言い方をすると、これは“体験価値”です。
 
価格や量やサービスの競争を無視するということではなく、
時にはそれも必要ですが、商品やサービスを目指すべきお客様に合わせて
“物語”でくるんで提供しなければ、中小企業に未来はありません。
あなたの会社ならではの「物語」を発信しましょう。