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2011年04月06日(水)更新

当事者意識とは何でしょうか?

「人々が幸せになるブランド」をプロデュースしているクエストリーの櫻田です。


        被災地での支援活動の途中で見た震災の爪跡です。

東北地方太平洋沖で起きた大地震から3週間が経ちました。
地震、津波、そして原発と連続して起きた災害は、まだまだ私たちの生活を不安定に脅かしています。
とくに福島原発の問題は相当の長期化が予想されますね。自粛という第4の災害も広がりつつあります。
 
弊社の岡本マネージャーが、先月30日(水)に
お取引先の「ちゃんこ巴潟」さんが行った被災地での支援活動に参加してきました。
その時の様子を岡本マネージャーがブログに書いています。ぜひご覧ください。
http://wakuwakuman.blog90.fc2.com/blog-entry-116.html
 
さて、震災のマスコミ報道で考えさせられたのが「当事者意識」ということです。
多くの識者が登場し、様々な専門的な角度から発言をしていますが、
どんなに問題点をとらえたものであっても、「当事者意識」に欠けた発言は空しく聞こえてなりません。
 
当事者意識のない発言とは何でしょうか?それは「自分を問題の外側においた評論家的な発言」です。
これらは往々にして言葉が軽く、表面を上滑りし、「べき論、空論、理想論」に終始しがちです。
どこかに自分を守る壁を作った上での発言に聞こえるのです。
 
もちろん、私たちは実際には当事者ではないのですから、
被災者と同じ痛み、苦しみ、悲しみを共有することは出来ません。
そのことをわかった上でのことですが、やはり自分を問題の外側に置いた発言は心に響きません。
正論ではあるのですが、心が揺さぶられないのです。
 
当事者意識に欠けた発言を注意して聞いてみると、
「誰だれのせい、何々のせい、これこれのせい」というように問題の本質を他に転嫁しています。
発言の向こう側から「私はこのように行動する」と言う強い意思が見えてこないのです。
 
当事者意識は経営においても同様です。とくにリーダーが当事者意識に欠けていると事態は最悪です。
状況分析は見事ですが、方向性があいまいです。そのことを確認すると、
環境が悪い、取引き先が悪い、条件が悪い、挙句の果ては社員が悪いということになります。
 
「だからどうした!あなた自身はどうしたいのか?どう行動するのか?」と言いたくなります。
物事の本質を表層でしかとらえることが出来ず、深く自問自答する習慣がないのかもしれません。
自分のことに置き換える力に欠けていると言ってもいいかもしれません
 
必要なのは、コトの最中にある当事者のことを思っての行動です。
考えに考え抜いたら、後は行動するのみです。
あなたを取り巻く社員や外部の協力会社は、分析や調査結果ではなく、あなたの行動そのものを見ています。
これがまわりを巻き込む強い力になるのです。