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2010年12月30日(木)更新

2010年の終わりに感じること

「人々が幸せになるブランド」をプロデュースしているクエストリーの櫻田です。

2010年も残すところ、わずかとなりました。本当にいろいろなことがあった1年間でした。

個人的には、3月に父が81歳で亡くなりました。正月に会ったときには元気でしたのに、
その後すぐに体調を崩して入院。“桜の花が咲く頃までには退院”と言いながら、
2か月余りの闘病生活の後、桜を見ることなく逝ってしまいました。

いまでも信じられないような気持ちです。残していった日記帳に目を通しますと、
家族に対する愛情、季節の自然の変化、世の中に対して感じたことなどが、
毎日欠かすことなく淡々と綴られていました。
何も親孝行らしきことが出来なかったことが心残りですが、
今年1年がんばれたのは、父親が陰で支えていてくれたおかげだと思っています。

仕事面では、今年も多くのブランディングの立ち上げやリニューアルのお手伝いをさせていただきました。
専門店のショップブランディング以外にも、商品ブランディングも取り組むせていただきました。
また、サービス業や飲食業のブランドコンサルティングも行いました。
様々なご縁から、地域ブランドにも関わりが出来ました。

各々のプロジェクトに共通していることは、売上や利益の追求よりも、
“ブランド力をどう上げるか”と言う視点でした。
プロジェクトは、その店ならではの、その商品ならではの、その企業ならではの、“価値探し”です。
いつも語っていることですが、“価値”がないのではなく、それに気が付いていないのです。
眠ったままになっているのです。

お客様や社会の期待と店や企業の取り組みのギャップの多くは、
この当たり前、日々のマンネリの中にあります。眠っている“独自の価値”に光を当て、
“誰の、どんなことのために役立たせるのか”が問われています。

ブランディングの“肝”はここにあると言っても過言ではありません。
弊社ではそれを“顧客価値の創造”と言っています。

メーカーや小売りの経営者と話していると、
いいものを作れば、いい品揃えをすれば必ず売れるはずだという考えが根強く残っているのを感じます。
日本のモノ作りは成熟しきっており、どこでも同じようなモノを作ることが出来るのです。
また、資金と条件さえあれば、同じような商品を品揃えすることが可能なのです。

微差、僅差にこだわっても、すぐに競争力を失ってしまうのが成熟社会です。
いいものであることは当たり前なのです。
いま問われているのは、それが“私の人生にどんなことをもたらせしてくれるのか”と言う消費者の声です。

いままで以上に、もう一歩踏み込んだ“顧客価値の創造”が求められているのを今年は強く感じました。

来る年が皆様にとって素晴らしい1年でありますことを心より願っております。
ありがとうございました。


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