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2009年06月10日(水)更新

東京、銀座で「蚕」が育っています

「店がブランドになる」ことを支援・プロデュースしているクエストリーの櫻田です。

いま、東京の銀座で「蚕」が育つところを見ることが出来ます。
銀座で専門特化した新しいスタイルの呉服店を展開している
「銀座もとじ」さんが「ぎゃらりー泉」で開催している「銀座“蚕”飼育展」です。

「銀座もとじ」さんは、“新しい時代の新しい着物店”をモットーに、
様々なニーズに応えられるよう専門特化した呉服の店舗展開を行っています。
弊社の定例会で2005年に泉二社長に特別講演をしていただきました。
会社が近いので、時々お会いするのですが、今回も店頭でばったり泉二社長にお会いしました。

お忙しい中、泉二社長自らイベントの趣旨をご説明してくださいました。
“着物素材の原点に戻り、絹を生み出す本物の蚕に触れていただきたいと、
あらためて約5000頭のオスだけの純国産蚕 『プラチナボーイ』を
「銀座もとじ ぎゃらりー泉」店内で飼育し、繭を作るまでを展示することにしました”




 いつもは着物が並んでいるテーブルの上で、
 5000頭の蚕が育っています。


ここで育てられているのはプラチナボーイと名付けられたすべてオスの蚕。
卵を産まないオスの蚕は、メスよりも20%ほどの多くの絹を生産し、
身体にあるたんぱく質をすべて糸に吐き出すことができるため、
メスの蚕が作り出す糸に比べて、艶も丈夫さも糸の長さもそして細さも特別だそうです。

いまや純国産生糸の国内需給率が5%未満という現状に強い危機感を抱いた泉二社長は、
ある日本の専門家が37年の歳月をかけてついに、遺伝子レベルの技術で、
オスだけが孵化する蚕を作り出すことに成功したのをきっかけに、
研究機関、養蚕農家、製糸、製織にかかわる方々と連携し、
『プラチナボーイ研究会』というチームを作って様々な活動を重ねてきました。

オスだけの蚕「プラチナボーイ」から取った糸は、世界でも類を見ないクオリティの高さです。
プラチナボーイの糸で織り上げた白生地を
ルーペで見せていただきましたが、まさにプラチナのような美しい光沢です。

このイベントは、6月9日(火)から21日(日)まで、「銀座もとじ ぎゃらりー泉」で開催されています。
ぜひご覧になってください。

かいこ展


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2009年06月10日(水)更新

魚屋さんのコンセプトリニューアル

「店がブランドになる」ことを支援・プロデュースしている櫻田です。

先日、都内の魚屋さんのコンセプトリニューアルのご相談を受けました。
プロジェクトに関わるメンバーの方々と中華料理屋さんで食事をしながらのディスカッションでした。

野菜・果物、精肉、鮮魚は毎日の食卓に欠かせないものですが、
生鮮食料品の専門店の数は確実に減少しています。
原因としては、GMSやSCなどの大型小売店の増加、消費者の食生活の多様化、
店主の高齢化と後継者難などがあげられます。

今回ご相談いただいた魚屋さんも、家族経営のお店です。
ご主人の体調の問題もあり、一時は店を閉めることも考えたそうですが、
息子さんが継ぐ気になり、新しい仕組みを取り入れた店に変えたいというご相談でした。

成熟市場の消費者の本音は、魚は魚屋、野菜は八百屋、肉は肉屋で
買ってもいいかなと思っているのではないでしょうか。
ただ、便利性や価格、営業時間などから、GMSやSCに流れています。
当然、専門店が同じことをやっても勝算はありません。

一般的には、専門店は、対面販売や専門知識や技術を強みにする場合が多いのですが、
それだけでは消費者の購買行動の変化についていけません。
第一、魚を料理して食べるという食習慣自体が変化してきているのですから………。

じゃあ、魚が嫌いなのかというと、そんなことはありません。
東銀座の歌舞伎座の数軒先に、「炭火焼干物食堂 越後屋八十吉」という
干物の焼き魚のお店がありますが、お昼時は行列が出来ています。
僕も時々食べに行きますが、みんな魚を食べたいんだなあと思います。




 この画像は魚屋さんとは関係ありません。
 「炭火焼干物食堂 越後屋八十吉」の店頭です。
 煙もうもうの魚を焼いている匂いがたまりません。





新しい仕組みの話は、詳しくは書けないのですが、魚という商品を売る店から、
「魚の献立」を売る店へ転換するコンセプト案をアドバイスさせていただきました。

魚を食べるというライフスタイルを受け身ではなく、
献立を先に提供して魚とその関連商品を販売するシナリオです。

商品を売るのではなく、それを手に入れることによって得られる体験を売る店への転換です。
ネーミングやステートメント、店舗空間、販促等は、
コンセプトを物語して伝えることもちょっとだけアドバイスさせていただきました。

お客様の生活がハッピーになって、お店で働く方も楽しくて仕方がない、
そんなお店になればいいなあと思っています。


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