大きくする 標準 小さくする

2009年01月26日(月)更新

店のブランド力を強くする4つの法則④

こんにちは、クエストリーの櫻田です。

天気のいい日の冬の公園が結構好きです。
葉っぱを落とした木々が、冬の日差しを受けて
不思議な影のアートを見せてくれました。

公園の木々


さて、「店のブランド力を強くする4つの法則」の4回目です。

第2の法則「顧客価値の創造」とは?


司会:
独自性はわかりましたが、
独自性があれば店はブランドになるのですか?

櫻田:
独自性や強みだけで、店はOKかといいますと、そうではありません。
それが目指すべきお客様に受け入れられなければ、
店側の一方通行です。空回りをしている状態です。
つまり、お客様から見て、価値を感じられるようにしないと意味がないね
でも頭では分かっていても、
実際に取り組もうとすると、悩んでしまいますよね。
つかみどころのない価値に振り回されて、
結局はこれまでと同じことを繰り返してしまいます。

岡本:
これが2番目の法則の「顧客価値の創造」ですね。
スゴイ独自の強みを持っているのに、
お客様のスゴイになっていないために、
空回りしている
店がたくさんありますよね。

櫻田:
「価値の創造」はまさにブランディングの肝だね。
これによって、ブランディングの方向が決まるし、
ファンのあり方も変わってくるね。
価値の創造はいい換えれば、
店のお客様への約束
ということになるね。

岡本:
例えば、お店の歴史が非常に長いとしても、
それがお客様側から見て、価値や意味を持たないと、
独自性にならないということですね。

櫻田:
そう、お客様側から見てどうなのかということだね。
お客様が求める価値がわかっているのならば、
自分のところにある強みの中で、
その価値を満たすことが出来るものがあるかという判断も必要だね。

岡本:
価値の創造で大事だなあと思うのは、
取り扱い商品の生産の現場に足を運ぶことですね
この商品は、誰が、どんな思いで作ったのかを知るということは、
価値の創造につながりますね。

モノづくりの現場はまさに価値創造の宝庫ですね。

櫻田:
これは商品を販売する側のひとつの責任ともいえるね。
モノづくり現場に足を運ぶことは、本当に大事だと思う。
小売業は、「作り手」と「使い手」の間に立って価値を創造し、
両者の「助け手」になることが必要
だと思うね。

岡本:
私が担当しているブライダルジュエリーの専門店のコンセプトは、
「絆を結ぶ」です。
絆を結ぶという価値を売っている店ですね。
お客様は商品としてのブライダルジュエリーだけではなく、
その店でしか得られない価値を買っているのです

櫻田:
そう、価値を買っているんだね。
自分の生活を豊かにしてくれるという価値を求めているということだね。

岡本:
ただし気をつけないといけないのは、
人によって求める価値は違うということですね。
すべてのお客様の価値を満たすわけにはいかないのですから、
目指すべきお客様を決めることが大事ですね。

櫻田:
これがなかなか踏み切れないんだよね。
目指すべきお客様を決めるということは、
ブランドの奥行きを作ることになるのだけれども、
お客様が減ってしまうのではないかと心配してしまうんだね。
でも、誰でもいいという展開の方が
もっとリスクが大きいと思うんだけれどもね。

岡本:
選択権はお客様側にあり、選択肢も圧倒的に豊富です。
その中で、選ばれるには自分の独自の強みを
目指すべきお客様の求める価値に変えること

遠いようでいて、最も近道ですね。

櫻田:
そうだね、あとはそこに踏み切れる勇気があるかどうかだね。
経営にも勇気が必要な時代だ。

※次回5回目に続きます。