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橋本佐内が15歳の元服の時に綴った「啓発録」

投稿日時:2012/01/10(火) 10:13rss

昨日は成人の日、各地で成人式が開かれました。
今年成人になった若者は、1991年生まれ。

この年の1月に湾岸戦争が勃発しました。米軍の空爆をテレビを見たのを覚えています。
6月には長崎県の雲仙普賢岳で大火砕流が発生し、多くの方が亡くなりました。

「宮沢りえ」のヘアヌード写真集「Santa Fe」が発売されたのもこの年でした。
ロックバンド「クイーン」のフレディ・マーキュリーはエイズのため11月に死去。
そして12月にはソビエト連邦が消滅し、11の共和国から成る独立国家共同体が設立されました。

ところで、成人と言うと幕末期の越前国福井藩士の「橋本佐内」を思い出します。

西郷隆盛をして尊敬すると言わしめた橋本佐内は、
安政の大獄で吉田松陰らとともに、26歳の短い生涯を終えます。

その橋本佐内が昔の成人式に当たる元服の15歳の折に綴った「啓発録」と言う書物があります。

この「啓発録」に書かれているは、橋本佐内が自己の行動規範を五項目に渡って記したもの。
橋本佐内の思想や行動の根幹を成す書物と言われています。

15歳と言えばいまの中学生ですよ。
自分が何をしていたかはよく覚えていませんが、遊びまわっていたことは確かです。
幕末の志士たちは本当にすごいですね。

橋本佐内が「啓発録」に綴った五項目とは次の通りです。

「稚心を去る」(子どもじみた甘えを脱却せよ)、
「気を振う」(悔しさをを知って、人に負けまいと強く決意せよ)、
「志を立つ」(自分の目標を揺ぎなく定め、ひたすら精進せよ)、
「学に勉む」(優れた人物の立派な行いを見習い、実行せよ)、
「交友を択ぶ」(自分の向上につながる友を択(えら)べ)
※松下政経塾HP参照

3.11の東日本大震災以降、とくに日本のあるべき姿が問われていますが、
橋本佐内の「啓発録」に書かれていることは、
現代の日本人が失いかけ、忘れかけていることのように思います。

原本は漢詩ですが、講談社学術文庫からわかりやすい現代語訳が出ていますよ。
http://www.amazon.co.jp/%E5%95%93%E7%99%BA%E9%8C%B2-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E5%AD%A6%E8%A1%93%E6%96%87%E5%BA%AB-568-%E6%A9%8B%E6%9C%AC-%E5%B7%A6%E5%86%85/dp/4061585681

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コメント


いつも櫻田さんのブログもFacebookも楽しく拝見させて頂いてます。
橋本左内(多分こちらの字です)の生家は弊社の近所(左内町という名がついています)で、私もここが地元なので小学校の校歌に左内が歌われていたり、中学校の立志式(元服のかわりですね)ではまさにこの「啓発録」をみなで読み上げました。意味も教わりましたが、当時は全然ぴんときませんでした。本当に同い年でこれを書いたのかと思ったのを覚えています。
今みるととても明確でわかりやすいですね。私も今自分にとても必要なことを言われているようで、思い出すよい機会になりました。ありがとうございました^^。

Posted by 横山奈保子 at 2012/01/12 09:44:53 PASS:
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